2007年3月  3面
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     300拠点を目指して   A滋賀県のケース
 ●成長は細胞分裂から
 
 滋賀県には、平成7年に安土、平成10年に大津にそれぞれ拠点が作られた。
 活動が軌道に乗った平成14年、大津は地域密着型の活動を指向して「大津中央」「大津湖西」「大津湖南」「大津南東」の4ブロック制を採用した。各ブロックは拠点が定めた方針に従い自主的に活動を行い、会計事務及び預託点数管理を行い、結果を拠点で集約して本部に報告する制度を採った。
 さらに平成15年、県内を東西に分け、東をびわこ東(安土)、西をびわこ(大津)として、「4ブロック+1拠点=びわこ連合」という構想を打ち出した。将来「近江八幡」「彦根」の分離を視野に入れ、一部の会員をびわこからびわこ東に移籍する措置もとった。
 そして平成16年、「びわこ」の4ブロックは、それぞれ拠点に分離独立した。一方「びわこ東」は昨年「近江八幡」に拠点を移し、同年末には「彦根」「安土」も当初の予定通り分離独立した。
 この結果、2つの拠点でスタートした滋賀県は、「びわこ東」「彦根」「安土」「大津中央」「びわこ湖西」「びわこ南東」「びわこ湖南」と7つの拠点を有する結果となった。
 びわこ湖西の鎌田光三代表は「ブロック制から新拠点という細胞分裂を経て滋賀県は創設期の苦しい課題を解決することができました。そして新入会員を常に受け入れる組織に変身できたと思っています」と語っている。 ここでもリーダーの確たる信念と「天の時、地の利、人の輪」が大きな原動力となった。
 いま滋賀ではナルクの会員を「1小学校区に10世帯」という夢の実現に向かって進んでいる。これも分離独立の賜物であろう。
 
 
              記者レポート
 ●施設での活動      横 浜
 施設での活動 横浜市泉区にある介護老人保健施設「やよい台・仁」は、冬は富士山がとても綺麗に見える小高い閑静な住宅地にある。入所者は124名、通所者30名で、毎日10数名の会員がおむつ交換などの活動し、1ヵ月の活動時間は100時間前後になる。認知症の方達の見守りにも当たる。車椅子での散歩、話し相手、ボール遊び、歌を唄うなどだ。話の中で知らなかったこともたくさん教えてもらうことがあり、大きな声を出して歌えば健康的でストレスの解消もでき、プラスになることばかりだ。健康でこの活動を細く長く続けていくことと、多くの方に活動を広められたらと思っている。   
                                     (小林ちかね)
 
 ●レディースパーティ大盛況   豊中・池田・箕面
  女性が企画運営する近畿地区の冬のパーティ、今年はわかばの会の担当で2月10日、池田市市民文化会館で開かれた。過去最高の150人を超える参加者で会場は溢れ、ナルチャンバンドを中心にダンスと歌で存分に楽しんだ。宝塚・川西のハワイアンダンス、和歌山の紀州よさこいで会場の盛り上がりは最高潮に達し、最後はビンゴと阿波踊りの練習で、4時間はあっという間であった。
                                    (日比野昌弘)
 
 
今年の海外旅行
 ●スコットランドの文化に触れる
 今回は英国が中心になりますが詳細は次号でお知らせ致します。
  ○独自の歴史と文化をもつエジンバラ。世界遺産にも登録されている落ち着いた街    や古城、庭園の美しさなど多彩な魅力を味わいます。
  ○英国の品格と伝統を 体現する街ロンドン。英国介護福祉の現状を学びます。
  ○ドーヴアー海峡をユーロトンネルで渡ってパリで歴史とアートを満喫。ショッピング   もまた楽しい。
    日程・6月18日(月)〜25日(月)6泊8日
    申し込み受付開始は4月下旬を予定しています。
    旅行内容の詳しいことについては、説明会を開きます。
 
 
生涯学習センターニュース
  
      ○J&Bコーラス  2/4金曜 13時    産業創造館15F
      ○劇団「ナルク」  2/4金曜 15時30  産業創造館15F
                                    問合せ 本部田邊
      ○司馬「街道を行く」 3月25日(日)    近江八幡を歩く
                                    問合せ 本部藤岡
      ○口腔ケア出前講座  (認知症嚥下予防) ウエルテック社協賛
                                    問合せ 本部中島
      ○ケアメイク出前講座   パピリオ化粧品協賛
                                    問合せ 本部安藤 
      ○HAO縁結び    ナルク結婚相談所
                        問合せ 本部安藤  enmusubi@nalc.jp
 
 
4月の文楽
 
         第1部 (11時開演)  玉藻前あさひの袂   心中宵庚申
         第2部 (4時30分)   粂仙人吉野花王    加賀見山旧錦絵 
             4月7日〜30日  13、20、27日の第2部は6時15分開演
             いつものようにナルクの会員には特典があります。
             詳しいことは本部佐藤まで
 
   
北摂4拠点  合同花見大会
 
          日 時:4月7日  (土曜日)10時
          場 所:万博公園 東大路下の広場  多数ご参加を!
                世話役[茨木・摂津] [豊中・池田・箕面]
                     [高槻・島本] [吹田]
 
 
拠点リレー訪問 24
 茨木・摂津拠点(おしどり)
 関西に馴染みの薄い方のためにご紹介すると、茨木市人口26万人、摂津市8万人、大阪府の北西部に位置し、西国街道、淀川沿いに発展した歴史のある地域である。
 代表の山田稔さんは12年間、強力なリーダーシップでこの拠点を引っ張ってきた。市の福祉関係者で彼の名前を知らない人は皆無であろう。体は小さいが行動力は抜群、この日も府立高校の「家庭科」の教壇に立っていた。
 最近は家庭科のカリキュラムに「福祉」が必ず取り入れられている。その分野をナルクが担当するという全国でも珍しい奉仕活動である。山田さんは「高齢化社会に向けての心構え」というテーマで1時間の授業を担当。
 その後の1時間は車椅子実習である。校庭内には坂道があったり、段差があったり、実習にはピッタリの条件が整っている。生徒は2人1組になり上田事務局長をはじめとするナルクのメンバーの指導に真剣に取り組んでいた。
 現在、3つの府立高校からお呼びがかかっているが、近々1校増える予定という。これがご縁でナルクの行う「クリーン大作戦」に、高校生が多数参加してくれるという素晴らしい実績がある。
 もう一つのユニークな奉仕活動は「病院ボランティア」である。済生会茨木病院で外来患者さんの受診受付のサポートと、リネン室でのお手伝いをしている。 
 この活動は会員の一人がこの病院に勤めていたことがきっかけで平成13年に病院と共催で「介護教室」を始めたのが事の始まりだった。ちなみに昨年12月のテーマは「家庭での応急処置」というもので、市民50人の参加があった。
 ナルクも総力をあげて教室運営に当たっているが、病院側の取り組みも真剣そのもの。講師を務める看護部長はじめ10人のボランティアグループは皆、年休をとって参加してくれるという。この教室がご縁で病院ボランティアが始まったが、今では毎日誰かが詰めているという状態にまでになった。院長の曽根春男先生は「ナルクの皆さんには本当に感謝しています。おかげで職員もボランティアの何たるかを学ぶことができました。担当部署との連携もバッチリです。今後の課題はドクターとのコミュニケーションです」と極めて前向きである。
 そのほか事務所に隣接する「デイサービスセンター」での奉仕活動も見逃せない。こちらは囲碁、麻雀などのお相手や話し相手である。
 特筆すべきは時間預託活動である。
社協はじめ市の福祉関連部署とも密接な連携を保っているため、応じきれないほどの活動依頼がくる。会員数303人の拠点で285時間(06年12月のデータ)はご立派の一言。
 社協の吉村事務局長は「市のボランティア連絡会に登録されている団体は40ほどあるのですが、ナルクさんが一番しっかりとした運営をされております。私たちもつい頼りにしてしまうんです」とナルクに寄せる期待は大きい。
 山田代表に「摂津との分離は如何ですか」とお尋ねすると、「人数的なアンバランスがネックですが、何とかその方向で動いています」とのことだった。    (山田芳雄)
 

 
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