2007年 2月号 3面
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        300拠点を目指して

@西宮・尼崎のケース
 昨年12月20日に発表された「拠点の分離独立についての高畑私案(1月号2面参照)」は、各方面で大きな反響を呼んでいる。
「どうしてうちの拠点が槍玉に挙がるのだ」
「うちは今まさにこの問題に取り組んでいるところだ」「将来を見越した卓見だ」など受け取り方は様々である。
 高畑私案によるまでもなく、既に分離独立を果たした地区もある。これらの地区の事例を連載し、その問題点、手法などを探って今後の参考にしたい。 (編集委員会)

尼崎拠点代表
     山之内昭夫

 平成7年10月開催された「西宮・尼崎拠点設立総会」で、高畑会長は「尼崎の会員が少ないのでとりあえず西宮と合同で活動したらよい、しかし、やがて会員が増えたら分離独立すること、ナルクは全国3300市町村に拠点を作るのが究極の目的であることを忘れないように」と言われたのが、昨日のように頭にこびり付いていた。
 拠点設立10周年の平成17年、事務局長だった私は、分離独立の機運が来たと思い、「来年、尼崎が分離独立する」とぶち上げた。
 しかし会員の盛り上がりは悪く、お手並み拝見という感じであったが、私はそれなりに、さりげなく人選と準備を行ってきた。その上で平成18年6月の定時総会で、9月30日に分離独立を発表した。
 それからは突貫工事だった。私は住居の関係で尼崎を引き受け、西宮の代表は是石さんにお願いした。活動地域の区分、会員の区分は綿密に齟齬の出ないように苦心した。財産の区分は会費納入人員で預金、現金を案分した。経理の処理、本部報告、会報作成、活動企画処理等々、きめ細かく指導した。
 10月5日の西宮の定時総会で会員から、何故分かれたのか、分離のメリット何か、等々過去にない激しい質問が飛びかったが、「根分かれは、やがて芽がふき幹が出る」と言う意見が大勢をしめた。
 今言えることは、西宮・尼崎は10周年を迎え、正直なところ制度疲労を起こしていた。分離し二つになれば従来にまして活性化できると踏んだのは間違いでなかった。
 このように上手く分離できたのは、運営委員(代表、副代表、事務局長、会計他)の皆さんの人柄、人格、素質が一番だと今になってつくづく思う。
 以上が山之内代表の談話だが、そこにはリーダーとしての高邁な信念と綿密にして周到な計画が練られていたと感じた。この分離独立の成功は彼のリーダーシップが最大の要因である。  (組織担当・藤岡)

資料
尼崎市
 人口 46万人  
 65歳以上 19・2%
 会員数 67名41世帯
西宮市  
 人口 45万人  
 65歳以上 16・6%
 会員数 96名60世帯

生涯学習センターニュース
@劇団ナルク
 2・4金15時30分  産業創造館15F
 劇団員募集中
   問合せ:茶谷まで 
          06-6351ー0733
AJ&Bコーラス
 2・4金 13時 産業創造館15F
B司馬「街道を行く」
     堺を歩く    2月23日(日)
            問合せ 本部藤岡
C口腔ケア出前講座
          (認知症・嚥下予防)
    ウエルテック社協賛
            問合せ:本部中島
Dケアメイク出前講座
   パピリオ化粧品協賛
           問合せ:本部安藤

         本部スタッフの紹介
 本誌12月号で本部スタッフを募集したところ、数人の応募がありました。そのお一人「繁田豊史」さん(63)が実務についておられます。繁田さんは奈良拠点の所属で平成17年入会です。担当は各種書類の発送、会員外への資料請求対応、生活研究アドバイザー業務等です。趣味は音楽で天理の合唱団に所属されているそうです。

         拠点リレー訪問 23
                 ナルク静岡(ちゃばしら)
              アイデアと工夫で「ちゃばしら」は立つ


 あれッ これは何だ! 静岡市中央公民館(女性会館)の2階に上がると、諏訪久世代表以下9名もの皆さんが、一斉に立ち上がって私を迎えてくれるのだ。
「私たちはこれまで掲載された拠点のように、素晴らしい社会貢献も派手なボランティアもしていません。何故私たちが取材されるのか分からなくて、不安一杯で今日を迎えました。ただナルク全体の中では評価されにくいかもしれませんが、新しい拠点のあり方を模索しながら、精一杯頑張っている姿をお伝えでればと思い、大勢でお待ちしておりました」と諏訪代表は言う。
 設立は平成16年5月3日。高畑会長以下の「東海道ウオーク」一行の到着日だった。その年の1月15日、NHKの「ご近所の底力、時間預託制度と遠距離介護、故郷の親を世話したい」の番組を見た人からの問い合わせが「静岡東部拠点」に殺到した。
 同拠点の絶大な支援で「ナルク静岡」は設立の方向で動き出した。番組を見た30人が中心だった。しかし番組では「拠点の運営と資金確保は自分たちがしなければいけない」と言うことは伝えていなかった。入会すると時間預託の機会が与えられ、マネージメントもしてもらえると思っていた人が大半で、その大変さが分かると一人減り二人減りで、設立時には諏訪代表をはじめ三浦・宮本副代表、津島事務局長などこの日集まった皆さんを中心にした数名になっていた。

 およそ3年前、資金も人材も事務所も何もない状態からスタートしたが、現在では会員数117名(80世帯)の立派な拠点に成長した。エリアは東西45キロ、南北10キロ、対象人口は静岡市を中心とした100万人である。
 事務所は専用のものはないが、中央公民館(女性会館)の広いスペースが利用でき、郵便物の受け取りは社協が面倒を見てくれる。というのも社協や行政のイベントなどに積極的に協力し、公園の清掃や施設の奉仕活動を地道に実施してきたことが評価された賜物である。
「エリアの広さを克服するために大切なことは、会員同士が顔の見える団体になることです」と皆さんはいう。そのために会員間の情報交換の場として「3世代交流いきいきサロン」の果たす役割が大きい。
 このサロンはデイサービス施設での奉仕活動で、野菜の朝市も開催している。毎回30人〜40人の会員が参加し、時間預託の記録と情報交換の場としても活用している。
 何よりも大切な運営資金の確保は、次の4つによっている。
一、会員の預託活動
二、週5日の洗濯のお手伝い
三、バザーの出店
四、イエローシート・キャンペーン
 イエローシート・キャンペーンというのはスーパーの「イオングループ」が毎月11日、ボランティア団体と協働し、黄色のレシートを発行し金額の5%が参加のボランティア団体に「お買い物券」として還元される、というボランティア育成事業である。
 同好会活動も増えてきて、男の料理教室などは年3回ぐらい開催され、女性にも大人気とか。「預託活動」「奉仕活動」「会員の親睦」を3本柱に、楽しみながら少しずつ前進し、預託点数を気軽に利用できる真の相互扶助の会を目指したい、と皆が目を輝かしている。
 拠点の愛称「ちゃばしら」は縁起の象徴、「日本の中心、静岡に大きな福祉の茶柱が立てば、きっと日本はもっと良い国になることでしょう」と諏訪代表はいう。
 ナルクのあり方の幅の広さを教えてもらった今回の訪問だった。
                                       (日比野昌弘)


          記者レポート

             ◎浜松 フリーマーケットは大賑わい

 
浜松拠点では11月19日、小雨の中フリーマーケットを実施した。大きなテントを張ったので雨宿りを兼ねたお客さんで大賑わいとなった。15人で頑張って12,000円余りを売上げて一同大喜びだった。普段参加しない方も商品の提供に協力してくれたり拠点一丸となったイベントとなった。                         谷口賢祐
  
             ◎水戸 利用者の声から


利用者の声から 私は、何人かのボランティアの皆さんに支えられております。私が自立に至るまで、Iさんご夫妻には、市役所での諸手続き、家電製品の購入・取り付け、布団・家財道具の取り揃えなどをしていただきました。私が新しい住居に入る時には、皆さまのご尽力で、準備万端ととのい、つつがなく新しい生活に入ることができました。昼食の食事介護には、何人もの方が交代で入って頂き、楽しい会話とともにご飯が頂けるのは、また格別です。時には苦言を呈してくださることもありますが、皆様と会える時間を楽しみに待ち望んでいる次第です。
 Hさんは、調理がお得意で、書の造詣も深く、大変見事な書を書いてくださいます。Oさんは大変な文学ファン。私も文学好きなので、食事をしながらの会話はとても楽しいし、またNさんはやさしい笑顔が印象的。何時も夕食の焼きおムスビを作ってくださいます。私の好みを分かって、私に合った味付けをしてくださいます。皆さん、何時もありがとう。これからもよろしくお願いいたします。

               おもしろ京都学
                          (座禅2

 京都五山第一位の寺挌をもつ、臨済宗「天龍寺」は足利尊氏が創建した禅寺です。寺僧曰く「接して漏らさずも修行のうち」、いろいろな修行があるものです。座禅の足の組み方は、座ったときに膝がはみ出さない大きさの座布団を敷き、その上に「坐蒲(ざぶ)」と呼ばれるお尻の下に敷く物を乗せます。座布団を二つ折りにしても良いでしょう。足の組み方は右足を下、左足を上にしてモモに乗せる結跏趺坐(けっかふぎ)が本式ですが、片方の足だけ乗せる半跏趺坐でもかまいません。立つ姿勢で行う座禅もあり、足の組み方にこだわる必要はありません。

 
              ナルク記者の皆様へ
 長く続けてきました「北から南から」の欄を近々終了し「記者レポート」の欄を拡充します。
 ナルク記者の皆様は従来以上に積極的に拠点のニュースを「編集委員会」宛に送ってください。
 また活動の中で感じた感動的な出来事なども「読者の広場」他でとりあげますので送稿してください。記者が決まっていない拠点は至急選任してください。(編集長)

           旅行委員会
 今年の海外研修旅行はイギリスとフランス  ナルク旅行委員会は1月22日本部会議室で委員会を開催、今年の海外研修旅行の行き先をイギリスとフランスに決定した。
 イギリスにはボランティア団体も多く学ぶことも多くあるが、ガーデニングの盛んな事でも知られている。ゆったりとした田園風景も観光スポットだが、話題のユーロスターの乗車も企画している。ロンドンからドーバー海峡をくぐり、列車は3時間弱でパリに到着する。 パリの日程は多くは取れないがお買い物を堪能するも良し、グルメを楽しむのも良し、ご自由に。   詳しいことは3月号でお知らせするが、出発は6月の中旬から日程は約1週間、費用はおよそ30万円を見込んでいる。


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