2006年12月号 3面
12月号 見出し 12月号 1面 12月号 2面 12月号 3面 12月号 4面
                  10年目を迎える
          生活研究アドバイザー
 
 早いもので、ナルクの生活研究アドバイザーは誕生して10年になる。 通常メーカーの開発部門担当者は30代、40代が中心である。高齢者の意識、思考、能力を理解せず、ただ利便性や目新しさのみをアプリオリに考えがちであった。しかし松下電器は高齢化社会の到来を見越して、高齢者の精神的・肉体的諸要件を徹底的に分析して、高齢者向きの製品開発に力をいていた(高畑会長もこの部門に関わっていた)。
 わが生活研究アドバイザーも積極的に高齢者のニーズをアピールして、誰でも使いやすいユニバーサルデザインの商品開発を会員の知恵を結集して提案してきた。
 文藝春秋の11月号に堺屋太一氏は「日本が高齢化社会の文化面で先頭に立てれば世界から尊敬を得られるが、その場合に大切なことが2つある。1つは高齢者用の商品開発を今以上に積極的に行うこと、2つ目は寄付を尊重する体制を作ること」と述べている。
 堺屋氏の提言をナルクは10年前から実行してきたのである。
                  ナルク国内旅行
      中標津&世界遺産知床・道東の旅
                                      
  今回のナルク国内旅行は10月18日から2泊3日の日程で実施された。参加者は高畑会長以下関西と関東地区から18名。北海道で11番目に設立される中標津(なかしべつ)拠点の設立総会に参加し、あわせて道東の世界遺産知床などを巡ることがメインテーマだった。
 18日14時、空港まで出迎えてくれた中標津拠点の方々の案内で、今回の第一の目的である中標津設立総会の会場「寿宴」へ向かった。
 会場は釧路や江別などの拠点からも大勢がお祝いに駆けつけ、和やかな中にも、情熱あふれる雰囲気であった。設立総会に引き続き「これからのナルク」という高畑会長の記念講演がもたれた。熱の入った会長の話に聴衆一同深い感動を覚えた。
 懇親パーティーでは各拠点との交流会が持たれた。たとえ遠くに離れていても、同じ目的を持つ、ナルクの仲間として、暖かい心で交流できたことは大きな感動であった。 
 翌日からは、観光へと出発した。酪農を中心とした豊かな町、中標津を後に、遥かに北方領土国後島を望み、地球が丸く見える「開陽台」、そしてサーモン科学館へと見学は続く。
 世界遺産知床は、北の海がもたらす多くの魚類、トドやアザラシ、ヒグマなどの動物、オオワシなどの猛禽類の命を育んできた海と陸が、世界的に評価されたものである。
 知床峠からは羅臼岳が間近に見ることができ、またバスの車窓からは、ヒグマやエゾシカの姿が見かけられた。
 いつも霧がかかっている神秘的な湖、摩周湖は、運良く晴天に恵まれ美しい湖面を眺めることができた。
 姫路から参加された吉田正弘さん、弘子さん夫婦は「待望の摩周湖を晴天の下で観光でき、素晴らしさに魅せられた」と嬉しそう。
 雄阿寒岳を望む湖、国の特別記念物マリモの生息する阿寒湖を遊覧船で一周し、湖をとりまく木々のすばらしい紅葉を眺め、秋の恵を先取りした。
 横浜から参加された壇上玲子さんは「始めての北海道旅行で、私が一番高齢者なので、心配だったが同行の谷口さん、荒井さんに助けていただいて、無事旅行を終えることができ嬉しい」とのこと。
 秋の道東を満喫し、遠いナルクの拠点の人たちとの交流ができたことはすばらしいことであった。
                                           (阿部国子)
      リレー訪問21   ナルク岐阜(かがり火)
               素晴らしい拠点から
            素晴らしい息吹が


 ナルク岐阜は平成16年7月に「ナルク大垣」から独立する形で結成された。10月現在、会員数107名、69世帯に成長し、人口45万人の岐阜市を中心に生き生きと活動している。
 独立前は「社会貢献」「親睦」などを重視する傾向があったが、独立後は「時間預託」に関心を持った人が多数入会し、団塊の世代をはじめ、今後とも活動できる会員を増やすためにも、10年後を展望できる明確な方向性を打ち出す必要がある、と山口弘代表、小島力事務局長は言う。
「私たちが目指す方向性が、会の愛称『かがり火』に込められています。鵜飼いの華麗なショーでは誰もが鵜庄と鵜に注目しますが、陰で支えているのはかがり火です。かがり火がなければ鵜飼いは成り立ちません。私たちも鵜や鵜庄のような派手な存在ではなく、地味であっても社会から必要とされる存在、継続性のある存在であることが必要だと思っています。10年後にも時間預託制度が堅持されているという継続性が大切なのです」
 現在事務所は会員の身内の方が所有するマンションを格安で借り受けて、会の運営に当たっている。会員間の信頼関係は厚く、人間関係も良い。会の運営に新しい人を増やし、新しい感覚で取り組んでもらったのが活性化に繋がったようですと、集まってくれた戸高哲子・池田龍彦副代表、小島力事務局長、佐藤三五子会計担当、山口孝子会員が異口同音に言う。
 「時間預託制度を大切に」「人間関係を大切に」「居場所を大切に」「社会貢献を大切に」この4つが会のベースになっているという。
 現在の主な活動は障害者支援・高齢者支援・子育て支援として「スポーツ大会の協力」「花火大会の手伝い」などを行っているが、その地道な活動が評価され、来年2月から1ヵ月間にわたって岐阜NPOセンターの常設ブースが提供されることになったという。ここでナルクのPRが思う存分できますと、皆さん目を輝かしていた。   
 当面、岐阜として2つの夢がある。1つは高山・多治見の新拠点作りである。県下に5箇所の拠点を作り、ナルクの社会貢献を広げたいという計画を練っている。
 もう1つは3拠点連絡協議会(岐阜・大垣・各務原)で出ている話だが、生涯参加できるナルクにするためにも、会員が生涯一緒に生活できる施設を作り、元気なうちは活動をして、将来は介助を受けながら、気心の知れた仲間と一緒に暮らすことを考えたいという話である。こちらの方は蕾の蕾みたいな話だが、夢は大きいほどいいですねと、両副代表も力説する。
 この2年間を振り返り、「個人宅でない独立した事務所の確保」「資金の目途」「暖かい気持ちを持った人(人のためにする、一緒にする、人にお返しする)が集まること」この3つが、新しい拠点作りの必須条件だと代表は言う。「我々は幸運にもこの3つが満たされたのです。高山・多治見もこの3つが満たされるよう我々なりにこれから努力していきます」との力強い発言もあった。
 長良川のかがり火は、明日も10年先も川面を赤々と照らしていることであろう。
                                  (日比野昌弘)
          記者レポート
浦安中央
 10月19日、韓国の政府代表が当拠点の「浦安市堀江つどいの広場」を視察に訪れた。これは日韓の政府間で少子化問題の情報交換をしようというメンバーで当日は約1時間にわたり広場の実態を見学、活発な質疑応答が行われた。
 当拠点がこの広場の運営に携わったのは3年前、以来「おもちゃの病院」「学びの広場」「支え合いの広場」などの活動を続けてきた。
 席上ナルクについての質問も多く出され、こちらも関心をもっていただけたようだった。
                                         (戸沢昌子)
丹波
 兵庫県青少年本部がナルクに運営を委託している「子どもの冒険広場」は当拠点の活動の目玉である。本誌10月号「拠点訪問」でも詳しく報道されたが、今回は丹波篠山市の広報誌にも2頁にわたり取り上げられ、一段と責任の重さを感じている昨今である。
                                         (笹倉武史)

 ナルク堺「ひまわり会」は、泉北ニュータウンの市民を対象とした「活動内容説明会」を10月15日(日)開催した。予想を上回る40人余りの参加を得て、たくさんの入会希望をいただいた。
 現在、会員は200名余りだが人口83万人の政令指定都市としては、ブロック制活動が課題になっている。
 そんな折、市の南区で高畑会長の講演会が
行われた。この好機を
逃さずに、他地区でも地域に合ったイベントや懇談会を実施し、会員拡大と活動ニーズの把握をする予定でいる。
                                         (橋野喜紀)
         おもしろ京都学
                 京の座禅
 南禅寺の僧侶は冬でも素足に草鞋で、大声を上げながら托鉢をする。その行動はきびきびしていて隙がない。これは日頃の座禅の賜物。
 座禅は日頃私たちが行っている吸気中心の呼吸ではなく呼気中心の腹式呼吸を行う。腹式呼吸は息を全て吐ききるので腹筋の力が鍛えられる。座禅では線香が燃え尽きるまでその呼吸法を行うので有酸素運動と同じく心身をリラックスさせる効果もあるという。
         「ないすらいふの会」のご案内

 ナルク東京本部は厚生労働省の認可団体(社)中高年齢者雇用福祉協会(通称:JADA)が運営する「ないすらいふの会」と連携をし、いろいろな活動を続けていますが、簡単にJADAの特徴をご紹介をします。「健康」「経済」「いきがい」の3つを柱とし、多彩な特典を付して全国で約3万名の登録会員とその家族が利用しています。   
【特典の一部】
   @官公庁等の提携宿泊施設が手軽に安い予算で利用できる。
   Aカルチャ−センタ−(NHK・朝日等)の入会金が全額または半額免除。
   Bレンタカ−が20〜51%割引。
   C主催講演会が無料など。 http://www.jada-prep.jp参照
                入会金:500円 会費:4,000円(2年間有効)
【問い合わせ・資料請求】E-mail:sogo-nlc@jada-prep.jp
 〒105-0004 東京都港区新橋5-22-10 松岡田村町ビル 
          「ないすらいふの会」事務局・ナルク係
              TEL 03-3432-6381FAX 03-3432-3370 
生涯学習センター ニュース
@劇団ナルク
   第2/4金15時30分
         産業創造館15F
 ナルク創立15周年 記念公演に向けて
 楽しい喜劇稽古中 男女団員大募集
       問合せ  本部  田邊
AJ&Bコーラス
   第2/4金 13時
         産業創造館15F   
  5周年記念公演を来年7月に予定。
B文章教室
  講座終了を記念して「分かりやすい 
      文章を書くコツ」という冊子を発行。 
      拠点会報担当者必携。
   頒価送料込み 千円。 問合せ:山田

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