2006年11月号 2面 | ||||||||||
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女性の視点 「子ども文庫」から「街角デイハウス」 浮舟ゆかり(泉州) 私が子ども支援を始めたのは27年前、1979年の国際児童年にさかのぼります。 その年、岸和田市教育委員会の主催で、国際児童年を記念する「市民夏期大学」が開催されました。その講師に子ども文庫の草分けである正置友子さんが招かれ、千里ニュータウンの団地の6畳間に、2000冊の児童書を置いて、子ども文庫をされているお話を聞いたのがきっかけでした。 さらに拍車をかけたのが小さな小さな児童館運動でした。それは月に1度、お菓子作りやレコード鑑賞など、できることでいいから「子どもたちに家庭を開放して、地域の教育力を高かめよう」という運動でした。 早速週に1度、我が家を開放して子ども文庫を始めました。そして1年後には家の前にできたガレージを利用して「ワンワン文庫」が誕生しました。これは10人のお母さんたちがガレージ代を負担し、地域文庫としてスタートしたものです。1990年にはガレージから町の会館に引っ越しまして、立派な子ども文庫になりました。 文庫は読書活動はもとより、孤立しがちな子育て中の母親たちのたまり場として、情報交換、仲間作りなど子育て支援の役割も果たしてきました。 さて子育てが1段落すると、今度は親の介護に直面することになりました。9年前、文庫仲間の一人が新築したばかりの家を開放して、高齢者や障害者に昼食付きのミニデイサービスを始め、私もスタッフの一人として参加しました。 翌年、大阪府と岸和田市の補助金により「街角デイサービス・希望」が誕生しました。そして4年後には民家に移転し、高齢者の介護予防を目的に再スタートしました。今も私は高齢者にできたての美味しい食事を食べてもらうために、食材の買い出しなどに奔走しています。 文庫活動や公民館活動で知り合った仲間が、絵手紙やお話会の講師として関わってくれたり、ナルクの仲間による協力など、地域に住む高齢者の自立を地域住民の手で支援できる喜びを感じています。 「ワンワン文庫」「希望」とも、スタッフの高齢化が進み、世代交代がこれからの課題です。 |
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