2006年10月号 2面
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ナルク福祉調査センター

全国展開に向けて邁進

「福祉サービス第三者評価」「認知症高齢者グループホーム外部評価」加えて「介護サービス情報の公表」が始まりました。
 これらは各事業所の質の向上を目的に、利用者が業者を比較検討し選択できるように、介護保険法を改正し制度化したことによるものです。
 公表する情報は職員体制、料金、マニュアルや管理記録の有無などです。 対象となるサービスは訪問介護・看護、訪問入浴介護、通所介護、福祉用具貸与、居宅介護支援、老人福祉施設・老健・各種老人ホーム入居者の生活介護などです。
 ナルク福祉調査センターは、全国都道府県でこれらの調査を担当すべく努力しています。各自治体と活動拠点の方針、実情もあり、状況は様々です。
 各地の「福祉調査センター」の実績と現状は次の通りです。

【大阪】
「福祉サービス第三者評価」認証機関としての実績は1件。「認知症高  齢者グループホーム外部評価」選定機関としての実績は72件。「介護サ ービス情報の公表」指定機関としては、来年3月までに725件。
【神奈川】
 「福祉サービス第三者評価」 実績は12件。「認知症高齢者グループホ ーム外部評価」実績は11件。
【滋賀】
 「認知症高齢者グループホーム外部評価」の契約済みは11件。
【兵庫】
 「福祉サービス第三者評価」 契約は1件、予定は6件。
【長野】
 「介護サービス情報の公表」来年3月までに183件の予定。
【北海道】【福岡】【千葉】【岐阜】
  目下、道・県と折衝しつつ、設立準備中。

                  スイスからのお招き
 
 みなさーん スイスにいらしてくださーい!

 スイス拠点は日本からの直行便が着くチューリッヒにあります。現在約20名の会員がおり、多くは4060歳代です。在スイス相互援助の会「ケアチームジャパン」www.ct-japan.chと提携して活動しております。
 会員の多くはチューリッヒ近郊におりますが、ドイツ・ オーストリア国境方面、ボーデン湖近郊、サンクトガレン、ユングフラウやマッターホルンといったアルプスの玄関口であるベルンやレマン湖のあるジュネーブなどに点在しています。
 通訳や空港の送迎はもちろん地元ならではのアドバイスとサポートをさせていただきます。もちろん預託点数でどうぞ。点数が不足の方は日本と同じように若干の寄付でOKです。           
    (スイス・神谷未夏)


 詳細は本部仲まで。

         台湾からお客様

 去る8月14日、台南市のコミュニティカレッジに所属する20人の方々が、ナルクの諸システムを学びたいと来所された。
 このコミュニティカレッジは台南市社区大学という名称で市民に「町づくり」「環境保護」などの専門知識を普及させている機関である。
 一行は9時半から高畑会長、藤岡副会長などから時間預託などを3時間たっぷり学び、大阪を後にした。「台湾拠点が誕生すればいいのですが」藤岡副会長は密かに期待している。

          女性の視点
 中国語と私          今泉三千代(寝屋川)

「 好!ニイハオ」「再見!ツアイチェン」 本部で田邊副会長といつも交わす挨拶だ。以前に中国語を勉強されていたそうである。
 仕事で中国語が必要になった人、旅行を楽しむために学ぶ人、目的は色々だろう。旅行はその国の言葉を話せると何倍も楽しくなる。2008年には北京オリンピックも開催されるし、中国語に関心を持つ人がもっと増えるかもしれない。
 私が「中国語」を意識したのはかなり前のことだ。「中国残留孤児」と言われる人々が一時帰国し、テレビで肉親に呼びかけているのを見た。親を慕う気持ちが涙となってあふれ出て、はっきりした言葉になっていなかったが、そのときの中国語の響きが深く印象に残った。
 その後時々テレビの中国語講座を見るようになり、台湾旅行の折、片言が通じると一層欲が出てきた。末の子が大学には入って親元を離れたのを機に、自分も語学専門学校に入ることを決めた。3年間息子や娘のような若者たちと机を並べて頑張った。
 2年を過ぎた頃、学校が関係する団体から中国残留孤児の日本語指導ボランティアを頼まれた。以前から彼らのために何かできることはないかと漠然と考えていたが、それが現実になるとは。語学力はまだまだだが、この巡り合わせが嬉しかった。 
 早速、家族の協力を得て1ヵ月間主婦業の休暇をもらい、語学力向上のために上海の大学に短期留学をした(中国には夏休みを利用したそういう制度がある)
 色々な思い出があるが、一番心に残っているのは陳さんのことである。
 上海では毎朝あちこちで太極拳をしている人々を見かけるが、大学構内でも熱心にやっているグループがあった。はじめは横目で見るだけだったが数日後、思い切って「一緒にやりたいのですが・・・」と声をかけてみた。皆快く歓迎してくれて早速翌朝から仲間に入れてもらった。
 そのリーダーが陳さんだった。彼女は笑顔が素敵な教授夫人だった。皆が解散した後、私のために20日間ぐらい無償で特別レッスンをしてくれた。おかげで型だけはマスターできた。予期せぬ大きな収穫に感激し、陳さんの親切に感謝した。
 あれから4年、陳さんとはいまもメールで連絡を取り合っている。
 まだまだ未熟だがボランティアの依頼があれば喜んで出かけている。中国語を通じてまた新しい出会いがあり楽しみもある。金子満先生も「外国語を学ぶのは認知症予防の1つ」とおっしゃった。
 頭の体操にもなる語学、皆さんも始めてみませんか。


            知っ得
国民の豊かさ国際比較@

 (財)社会経済生産性本部・生産性総合研究センターでは世界各国の豊かさを知るため、OECD加盟30ヵ国について調査した資料を公開しています。 
 2004年3月時点で発表している「健康」「環境」「労働経済」「教育」「文明」「マクロ経済」の6項目で国際比較を試みました。中国、インド。インドネシア、パキスタンなどのアジア諸国は対象外となっています。
 総合指標では1位はルクセンブルグでした。日本は前回の14位から10位にランクを上げています(図1)。今回は第1回として健康指標をとり上げます。                        (白石勝也)

☆健康指標
 この指標は「平均寿命」「医師数」「看護師数」「病院のベッド数」「死亡 率」「健康支出」などの項目で構成されている。 総合1位はアイスランド 、2位スイス、日本は8位であった。(図2)以下個別に見ていこう

1)平均寿命
 日本が81・68歳で世界一。以下スイス80・49、スウエーデン、アイスランド と続く。最下位はトルコ68歳であった。
2)医師・看護士数
 人口千人当たりの医師数は1位ギリシャの4・4人となっている。日本は下 位グループで 2・0人である。(図3)看護士も19位であった。
3)病院のベッド数
 人口千人当たりの病院ベッド数の1位はスイスで18、日本は17の2位であっ た。日本は 少ない医師で多くの患者を診ていることが明確になった。
4)死亡率
 1位メキシコ、2位アイスランド、日本は9位であった。しかしメキシコは 乳児の死亡率では ワースト2位である。 乳児1,000人当たりの死亡者数は トルコ33人で30位、メキシコ   23人で29位、日本は4人で3位だった。
5)健康支出
 国民一人当たりの年間健康支出は1位のアメリカが約76万円と圧倒的。2位はルクセンブ ルグで約38万円。日本は31万円で17位であった。

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