2007年12月号  1 面

 団塊の世代を地域力に ナルクでも積極的入会勧誘

 定年後はバランス良く  仕事 プライベート 社会貢献を

 団塊の世代が今年から逐次定年を迎える。彼らの感性・マンパワーが地域社会の活性化に大きく役立つと期待を持たれていたが、「改定高年齢者雇用安定法」が成立して、約7割りが定年後も基礎年金が支給される開始年齢(63歳〜65歳)まで働くことが確実になってきた。
でも落胆することはない。最近発表された博報堂や電通の調査によれば団塊の世代は定年後仕事と社会貢献・プライベート(旅行・趣味)を三位一体でバランス良く生きたいと考えている。
 ただ、彼らの潜在意識を顕在化させて、地域力に育て上げるためには工夫とたゆまない働きかけを必要としよう。

 
 団塊世代は三位一体のライフスタイル  

「団塊の世代は、60代・70代の世代と比べて年金に対する不安、そこからくる定年後の生活費に著しい不安を抱いている」
 「不安分を穴埋めするために定年後も働かねばならないが、仕事が見つからないのではと心配している」
  これは2004年にナルクが全国4450人の「団塊の世代を中心とする定年ビフフォー・アフター世代」の生活意識調を実施した結果の1節である。
さらにこの調査では団塊の世代は「仕事が見つかれば、フルタイムではなく、自分のキャリアを活かした働きをしながら、旅行や趣味を楽しみ、かつ地域でボランティア活動をして社会に貢献したい」と三位一体のバランスのとれたライフスタイルを希望していた。
 この理想の暮らし方を求める意識は2007年4月以降に行った博報堂のエルダービジネス推進室の調査でも変わりなく、図1に見られるように「仕事・プライベート(旅行・趣味)社会貢献」の人生バランスをとることに男女ともに積極的な意欲を示している。
 図2では「定年前と同じ会社でフルタイム勤務する人」は28%に過ぎず、それを上回る人が「組織に縛られない自由な生活をする」と答え、パートタイムで働く人が、別の会社・定年前と同じ会社を合わせて14・6%に上っている。また、NPO・ボランティアに専念する人も7.7%。こうしたデータを読めば「定年後も雇用延長で働き続けるから団塊の世代はボランティアに参加しない」との思い込みは一掃される。

 自分の役立ちを個性的に

 一方、電通の最近の調査(図3)では「定年をきっかけにしたいこと」の問いに対し、昨年よりは少し減ってはいるが、24%が地域でのボランティア活動と答えている。
 但し「定年アフター世代」と異なり、ボランティア参加の条件がいろいろとついて回る。中でも@自分にできそうな活動があればA趣味・特技・資格を活かせればB自分を高めることができれば、が目立つ。
 「定年退職は人生の新たな出発であり、自分の個性を発揮して社会に役立ち花を開かせたい」、と健気に意識しているのが団塊世代の特色である。
 行政や社協は、この世代を地域に引き込んでインフォーマル社会資源として育て、社会保障給付が低下する際の穴埋めにと目論んでいる。各地で講習会やシンポジウムを行っているが、単に「地域にどうぞ」の呼びかけや、有償ボランティアやコミニュニティビジネスを紹介し、金で釣るやり方では上手くいかない。
 単発的イベント型のボランティア団体やNPOでなく継続型(事業型)で多彩な活動をしていて個性を活かせ、自己向上・自己実現が約束される組織を一緒に創っていくぐらいの発想が求められる。

 地域で新しい友が得られるナルクの魅力を

 団塊の世代は「群れる」習性があり、定年後は地域で新しい仲間・友が欲しいとの願望が強い。血縁・地縁・職縁から「ボランティアの好ましい縁」が得られるというメリットを前面に打ち出してもよいのではないか。
 ただ、日本のボランティア団体の9割強は女性が主体であり「団塊の男性が入りづらい」という面はある。その点ナルクは男女半々でしかも無償ボランティアを前面に打ち出してマスメディアによく載るので、理念と時間預託に惚れ込んで入会する人が多い。しかも全国ネット組織なので人材の宝庫になっている。それに1支部(拠点)当たり20〜30、全国で118種類の同好会・クラブ活動が盛んに行われていて、ここでも友人がすぐにできる。
 団塊の世代が、小学校の登下校時の安全見守りボラや団塊ジュニ里山の保全活動や、放課後・土曜日に「自然の中での遊びボラ」に参加してくれれば、まさに「三世代子育て支援ボラ」が実現し、彼らもやり甲斐を感じるのではなかろうか。
 我々は、あらゆる機会を捉まえて、ナルクの魅力を紹介し、団塊の世代に活動の場を提供していけば、それが大きな力となって、ぬくもりのある地域社会の形成ができ上がるかもしれない。

 


          レディースパーティー予告

    日時: 平成20年1月26日(土)    12時〜16時
    場所: ミューズプラザ    (松下電器労連ホール)
                     京阪電車「西三莊」下車すぐ
    会費: 4500円

      絶好の拠点交流の場として定着してきました。
                            女性の会ではありません。 
      女性が企画運営する殿方歓迎の会です。


2007年12月号  2 面

 地域包括ケアセミナーin枚方

 高齢者が安心して暮らせる街づくりのモデルケースとして

 11月17日、枚方市で「地域包括ケアセミナー」という催しが開かれた。これは高齢者が安心して生き生きと暮らせる街作りを皆で考えて、高齢者を支える地域ネットワークを枚方市をモデルに設立しようという趣旨のセミナーである。
 午前中は枚方市長の挨拶と元NHK解説委員の村田幸子氏の「市民活動が支える明るい高齢社会を」という講演が行われた。
 午後からは午後からは先行事例として神戸市東部のネットワーク化の経緯がCS神戸の中村順子理事長から報告された。
 また枚方で高齢者支援を行っている各種団体からも現状報告が行われ、「ナルク天の川」の上田卓是代表が時間預託を含めナルクの高齢者支援の報告を行った。そのあと行政を含めた参加者が4つのグループに分かれ「どうしたら支援団体をネットワーク化できるか」のテーマでワークショップを行った。
 最後に挨拶に立った高畑敬一氏は枚方社会福祉協議会会長の立場から「このネットワーク作りには困難が伴うと思うが、社協も全面的に支援するので共に頑張っていきましょう」と挨拶、会を閉じた。   

 各地拠点の研修から見えてきたこと     理事・西村順子

 コーディネーター研修会や勉強会の要請を受け、拠点を訪れ始めて約2年になります。
 毎回夢中で挑戦していますが、反省することばかりです。 
 設立直後の拠点では「ナルクの理念」「時間預託制度」「拠点運営」「コーディネート」「事務処理」についての勉強で、丸1日の長丁場になります。拙い話をカバーし、難しいシステムをご理解いただくにはどうしたらよいか・・・と考えた挙げ句「紙芝居」にたどり着きました。パワーポイントなるパソコンソフトの力を借り、映像に頼ることにしました。
 訪問前にはどんな拠点かが気になります。参加者数は? 時間預託活動は? どんな活動をしているの?等々。 ここで頼りになるのが拠点の会報と本部への活動報告書です。これで自分なりのイメージを作っていざ参上。
 いずれの拠点も実に個性豊かで、それぞれが地域にとけ込んだ活動をされ、私も随分勉強させてもらっています。そして何より嬉しいのは、どこへ行ってもナルクの仲間意識があることです。初対面でも「お客」ではなく「友達」としての親近感を与えてくれます。
 訪問後は、係わった拠点のことが気掛かりでなりません。その後も活発に活動されていると嬉しくなり、沈滞していると悲しくなります。
 この両者の違いは何でしょう? 会長が常々言われる「リーダー次第」の言葉が浮かびます。短時間の印象で判断するのは早計ですが、代表または事務局長の情熱と指導力が左右していると強く実感する昨今です。
 新しい出会いを楽しみに、お声が掛かればどこへでも馳せ参じていますが、気になることが一つあります。
 時間預託の扱いです。
 お金の管理はどの拠点もきっちりとされていますが、ナルクの目玉である「預託点数」の管理にばらつきを感じます。
 全国どこででも使えるナルクの預託点数は同じ基準でなければ意味がありません。預託点数と奉仕点数の区別を今一度確認してくださいますようお願いいたします。


  新健診で何が変わる    古堅勝子(泉州) 
 40歳以上の健康診断の制度が変わるのを皆様ご存じですか?
 2008年4月から実施される40歳以上74歳までの高齢者の健康診断が、最重要課題として位置づけられました。
 今までは健康診断を積極的に受ける機会がなかった主婦や高齢者も、毎年健診を受けることになります。それが新健診「特定健康診査」です。
 新健診の目的はメタボリック・シンドローム(以下メタボと記す)予備軍を早期発見し、心筋梗塞や糖尿病、あるいは生活習慣病など多くの重疾患の要因と言われるメタボに対して適切な指導を行うことが今回の狙いなのです。
 厚生労働省は、新健診の対象者の中に約200万人いるとされているメタボの人とその予備軍を、健診と保健指導で2012年度末までに10%、2015年度末までに25%減らすことを目標としています。
 「病気にならないように予防すること」が基本であることは言うまでもありません。新健診を導入し、国民の健康への意識向上のきっかけ作りに役立つよう、国は働きかけているのだと思います。   
 また新健診には新たな項目が追加されました。「腹囲」と「LDL(悪玉コレステロール」です。
 腹囲は「男性85cm以上」、女性「90cm以上」BMI25以上が保健指導の対象となります。さらに健診の結果をチェックし、検査を受けた人の中で健康のリスクが高い人を保健指導対象者として階層別に振り分けます。振り分けは以下の3つのステップで行われます。
      ステップ1 内臓脂肪の蓄積
      ステップ2 リスク数のカウント
      ステップ3 保険指導対象者のグループ分け
             現在療養中(服薬中)の人は対象者の例外
となります。詳しくは市町村の健診部にお問い合わせください。いま医療機関は来年4月の新健診に向けての講習会、マニュアル作りに関係部署は大わらわです。
 私たちも保健指導対象者にならないためにも、運動・食事・習慣など、自分の健康状態を深く見直して、日頃からメタボ撃退法を心がける必要があると思います。
 

      子どものパソコンと携帯電話@

 「パソコンと携帯 気になる子どもとの関係」というアンケートを、5月14日から9日間、日経BP社がweb上で実施した。有効回答者数は446人。子どもの内訳は、男子237人、女子229人、学年別構成比は未就学児20%、少学校低学年(1〜3年)16%、小学校高学年(4〜6年)22%、中学生19%、高校生12%、大学・短大・専門学校7%、社会人4%だった。
                         (文・白石勝也)

 1 携帯電話はいつから持たせる
 今回の調査では、携帯電話を持っている子供は全体で約4割という結果が出た。小学生では持たない子の方が大半を占めた。
 小学生が持っている携帯は、約6割が防犯機能付きの子ども向け携帯で、購入の決め手は、多くの人が「GPSで位置検索が可能」を挙げている。
年代別保有率は図1の通り。

 2 携帯電話を使う上での約束事は
「特に約束事はないが」が41%で1番多くなっている。
 2番目の「その他」では「通話はなるべく自宅の固定電話を利用する」「金額が大きすぎれば取り上げることにしている」といったもの。
 3番目の約束事は「ネットには接続しない」といったものである。これは不健全なサイトへのアクセスを心配する意見が多いことを示している。

 3 何歳ぐらいの子どもが どの程度パソコンを使っているのか
 まずこの素朴な質問から、全体では9割の子どもが多かれ少なかれパソコンを使っていて、そのうち毎日使うという子どもが3割もいるという事実が分かった。
 子どもが使うパソコンは「大人と共用」が75%、残りが「子ども専用」か「子ども同士共用」、置いてある場所は「リビング」が60%、「子ども部屋」が18%であった。 このことから「パソコンはリビングなど家族共用の部屋に置き、親の目の届く場所で使っているので、子どもがどんな用途で使っているかをある程度把握している」人が8割程度であることが判明した。
 学年別の使用状況を見ると未就学児でも5割が使用しているのは驚きである(図3)。
    (イラスト・畠嶋孝一)

2007年12月号  3 面

福祉調査センターだより

 長寿高齢化社会は喜ばしい

 厚生労働省の調べでは、100歳以上の人が、今年初めて3万人を超えたという。生産年齢人口(18歳〜64歳)に対する65歳以上の人口比率(高齢者人口指数)は33・1で、3人で1人の高齢者を支えている計算になる。

 一方、65歳以上で仕事に就いている人は06年時点で510万人いる。ナルクをはじめシニアボランティアが社会を支える側に回っていることも忘れてはならない。
 最近とみに話題になる認知症だが「勤勉さが発症を抑制?」という面白い記事が新聞に出ていた。米ラッシュ大医療センター研究チームの発表だが「勤勉実直な性格や行動的生活様式が脳神経を保護し、アルツハイマーの発症を抑える可能性がある」というのだ。
 11月4日付の日本経済新聞にも「寝たきりや認知症を社会参加で防げ」と言う記事が出ていた。
 東京都老人総合研究所の新開省二部長は、2001年から2年間、新潟県与板町(現長岡市)で、65歳以上の高齢者千人以上を追跡調査したところ、体力の差などを考慮しても、外出頻度が高い人ほど健康が維持されやすいという傾向が顕著だった。(図1)
 米国の心理学者キャッテル教授は、知能を「流動性知能」と「結晶性知能」に大別した。
 前者は新しい場面に適応するために働く知能で、いわば知識の処理知能である。後者は以前の学習や一般的知識によって形成された能力で、いわば知識の蓄積である。青年期から老年期にかけて流動性知能は衰えていくが、結晶性知能は維持される、と教授は言う。(図2)
 長寿、世界1を誇るわが国では、豊かで質の高い生活が求められている。年金などの社会補償は高齢者の生活感覚を取り入れ、次世代にも残せる充実した制度にして欲しいと人々は願っている。
 そして私たち自身は、社会参加の重要性をいつも主張してきた。仲間の自立支援と思って活動しているうちに「自分自身のやり甲斐になっていた」と感じることも多々ある。まさに「情けは人のためならず」、自分のためなのである。寝たきりや認知症が社会参加することで防げる時代になったことに気がついていただきたい。
(常務理事・青木富子)

  茂原拠点  市制55周年で市より表彰
 10月20日、茂原市民会館で行われた市制施行55周年記念式典で、「ナルク茂原いちごの会」が、市政功労者の「善行・篤行部門」で表彰を受けた。
 ボランティア活動が市政発展に貢献したと認められたわけで、会員の喜びは大きい。

            第6回関東会長杯ゴルフコンペ
    日時: 12月13日(火) 雨天決行
                      ゴルフ場に7時50分集合
                             スタートはアウトイン8時28分同時
    場所: ラインヒルカントリークラブ
            栃木県日光市手岡1252   
                 電話0288ー27ー0275
    費用: プレー費六千円(セルフ・昼食付き)   
                     別途会費千円
    表彰: 優勝〜5位 BB NP 当日賞ほか
           申込み:吉川孝人(栃木) 028-648-8635


 中標津拠点
  1年で会員倍増 孫も入会 3世代会員も誕生

     10月13日 会長の講演と記念例会 「釧路新聞」が1面トップで報道

 記念例会は10月13日市内の中標津経済センターで多くの会員の参加のもと行われた。
 発足時71名だった会員が、僅か1年で147名という成長ぶりは「ご立派」の一言。 
 1周年を期にミドル・ジュニア会員を募集したところ、活動中の会員のお子さんとお孫さんが同時入会し、全国でも珍しい3世代会員が誕生した。
 ご本人は丸山弘子さん、お子さんは拓哉さん(ミドル)、お孫さんは玲奈ちゃん(ジュニア)である。中学1年の玲奈ちゃんは、もうお祖母ちゃんの活動先である会員宅で食事作りのお手伝いをするなど、活動開始である。

 近畿南部地区7拠点 交流会開催
 
秋晴れの10月13日、恒例の近畿南部地区7拠点(和歌山・河内長野・千早赤阪・大阪狭山・富田林・泉州・堺)交流会が堺市内で開催された。
 午前中は刃物会館、本願寺堺別院、妙国寺の大蘇鉄など歴史的建造物が残る堺の旧市内を散策した。そのあと拠点事務所を見学し、市内のホテルで昼食会を催した。
 参加者からは「政令指定都市となった堺の底力を見る思いでした。交流会では各拠点の活動を勉強しましたが、とても和やかな良い会でした」と評判は上々だった。来年は泉州が世話役の予定。

 茨木市の職員が研修のため拠点訪問

 茨木市でのこの秋の職員研修は「NPOの活動を実際に見学すること」というテーマで実施された。
 ナルクが対象団体に選ばれ、研修を受ける市の職員5名と、大阪ボランティア協会の職員1名、計6名が、去る9月19日(木)、ナルク茨木拠点を訪れた。
 拠点では山田代表以下役員が、会のミッション・組織の成り立ち、財政規模などを資料を添えて丁寧に説明した。
 市側からは「ナルクの特質やミッションがよく分かり、今後とも協働による政策立案や事業を推進して参ります」という意向が表明された。
 また11月3日には恒例になった高校生との「共同クリーン作戦」を実施した。参加した高校は茨木・春日丘・茨木西・福井・北摂つばさの5校。

 生涯学習センター ニュース

  @劇団ナルク
      第2・4金曜日15時
          本部3F会議室    団員至急募集
                            06-6351-0733 茶谷
  AJ&Bコーラス
      第2・4金曜日13時
          大阪産業創造館15F     075-712-4012 広部

  B司馬街道を行く

      12月16日(日)       橿原 今井町を歩く     
                    06-6876-1832 藤岡

  Cケアメイク

     拠点・各施設出前ご相談ください。
                            06-6941-5448 安藤 
     10月3日「インストラクター終了検定」を行った。
                        検定後には交流会で懇親を深めた。

拠点リレー訪問33

 ナルク神戸(あじさい) 東神戸独立を新たな起爆剤に

 地下鉄海岸線「御崎公園駅」を降りると、雲一つない青空が六甲山頂一杯に広がっていた。神戸拠点を訪ねたのは、そんな晩秋の1日だった。
 ちょうどこの日は、神戸拠点のメインの活動である「楽々大学」の開催日だった。
 楽々大学とは、7年前からナルク神戸が神戸市から委託を受けて運営する「生きがい対応型」のデイサービスである。地元の自治会館を借りて実施するもので、風呂や送迎はない。昨年の介護保険法の改正により「閉じこもり予防」から「介護予防」を目的としたものになった。
                                   (たわし作りに取り組む皆様)
担当の木下節子さんを中心に考案された一日のスケジュールは、その内容が充実していると評判を呼び、この日も30人以上の方が、いきいきと参加されていた。
 ちなみに、この日のスケジュールは、
        ・受付、挨拶
        ・お話し(学童の見守り推進員)
        ・歌(青春サイクリングほか)
        ・口腔体操   昼食
        ・お話し(栄養について)
        ・手作りタイム(台所用たわし)
        ・タオル体操  誕生会 おやつ
        ・終りの歌(リンゴの唄の替え歌で)
           ♪遙か彼方の六甲見れば雲を見下す
               青い空 貴方も私も元気に行こうよ
            今日のふれ合いは何でしょうか
               楽々大学 楽しい大学(おっ!)
 おっ!と、雄叫びを上げ、足取りも軽く各自家路へと帰るのである。
 ナルク神戸が生まれたのは、平成11年3月であった 前年の秋、高畑会長の講演を聞いて感激した有志数名が設立に奔走した。その後、現代表の崇嶋幸子氏もそのメンバーに加わった。
 57名でスタートしたナルク神戸は、以後彼女の強力なリーダーシップのもと、着実に発展していった。
 平成15年には奉仕点数9003点となり、全国1位の栄冠に輝いた。
 神戸を語るときに、もう一つ忘れてはならないのが、自立活動の充実ぶりである。特に「歴史探歩」はその道の専門家が会員にいるため、質の高い説明が人気である。また行き先を発表しない「日帰りバスツアー」、田植えから始める「酒作りを楽しむ会」などユニークな同好会が揃っている。そのほか会員を対象とした「生き生き大学」もユニーク。これは活動ができなくなった高齢の会員を対象としたミニデイサービスといったもので、会員の「居場所づくり」としての存在価値は大きい。
 最近の話題は何といっても「東神戸」の分離独立である。9月30日、会長私案が発表されてから僅か10ヵ月、該当3区(中央・灘・東灘)の会員の努力が実を結んで、全国128番目の拠点が誕生した。会員数104名、事務所は手作りというこの拠点は、いま全国から熱い注目を集めている。
 東神戸分離前の会員数は287名、崇嶋代表以下役員全員は、なるべく早い段階でこの数字に戻すべく「各区毎の交流会の実施」など色々な施策を打っている。
 「私たちは東神戸の独立を起爆剤として、また新たな分離独立に向かってチャレンジしています。そして本体の神戸(あじさい)をさらに発展させ、高齢者が生き生きと暮らせる地域社会の実現に向かって頑張っていきます、そのための新たなスタート台に立ったのだと思っています」。
 小柄な代表が語る大きな夢は必ず近い将来花開くのであろう。(山田芳雄)

2007年12月号  4 面

読者の広場

   川柳     枚方交野 前たもつ    (川柳教室講師)
 
             冷凍を見抜け
             なかった餡こ好き
 
        引っ越したまちで
             豊かな友にあう

        さよならは紅茶に
             します淀屋橋 
 
        稲刈りの
            一番似合う千枚田
 
        ふる里の
            風一病に柔らかい


   随想
        哀れだった妹            宝塚 石原誠一

 「道子ちゃん、天国へ行くのよ!」と繰り返し、藁布団に横たわる1歳2ヵ月の小さな妹の亡がらを抱きながら、一晩中泣き続けた母の顔を思い出すたびに目頭があつくなる。   事の始まりは昭和19年8月21日。31歳の母は8歳の姉を頭に5歳の私、年子の弟と妹、8ヵ月の妹・道子と、計5人の子供を連れ、パラオからの最後の引揚げ船に乗り込んだ。サイパンは7月7日既に陥落し、制空権も制海権もアメリカ軍に奪われていた。島からの脱出は駆逐艦であった。
 教員をしていた父は、引き上げることを許されず、朝日国民学校長兼警察署長兼残留邦人の責任者として残された。
 船団が、フィリッピンの沖合にさしかかったとき、船は船尾に魚雷を受け、そこにいた人たちと共に船尾は吹っ飛んだ。だが幸いにも沈まず甲板に避難して見たものは、多くの船が次々と轟沈していく姿だった。
 潜水艦が去った後、生き残った我々はサン・フェルナンドに上陸した後、まだ日本軍が残っているマニラまで移動し、日本に帰る船が出るまでそこに留まった。 食料もお金もない避難民生活、毎日ひもじい思いをして「お母ちゃんお腹すいたよ」という子供達、母の苦労はいかばかりだったろうか。 私は今でも食事の時、並んだり長く待たさられるのが大嫌いだ。自分の前で「ハイこれでおしまい」と言われる恐怖心が染み付いているからだ。
 ようやく帰国の船が来て12月下旬、半袖、半ズボンの姿で強い寒風と雪が舞う門司港にやっと到着した。その足で祖父母のいる滑川に行ったが、祖父母は嫁や孫に冷たかった。妹は栄養失調のため雪国の厳しい寒さに耐えられなかったのだろう、風邪をこじらせ、約1ヵ月後「マンママンマ」と呟きながら天へ召されていった。
 母は子供達を連れて、富山市内にある母の兄の留守宅へ避難した。生活のあてもないのに…。
 4月に私は星井町国民学校に入学、8月2日には富山の大空襲で多くのB29が市内を襲った。家は3発の焼夷弾を受け全焼し、多くの市民が犠牲になった。
 父は終戦の翌年2月、残留邦人引揚げ団の団長として幸いにも帰国した。私も何度死んでいてもおかしくない体験をし、奇跡的に生かされてきた。
 無邪気に食べ、楽しく遊ぶ、可愛い孫たちを見るにつけ、哀れだった妹を思わずにはいられない。 飽食の平和を満喫できる裏には、このような悲しい歴史がある。歴史に学ばず、平和のありがたみを忘れ、いつか来た道に逆戻りしそうな昨今が嘆かわしい。
 [この文章は「叶V風書房刊・孫達への証言、第20集」に採用され、今年の終戦の日、大阪で開かれた体験朗読会で、石原さんがご自身で読まれたものです]



 「ちちんぷいぷい」が活躍      富田林 久保義和
 
 この秋、毎日テレビの「ちちんぷいぷい」という番組で、ナルクの活動ぶりが紹介されました。
 姫路にいる長女が、枚方に独りで住む母のために預託時間を使って、ナルクの会員に世話をしてもらう様子が、大変分かりやすく紹介されていました。
  9月に行われた市の職員研修の講師を頼まれていたので、そのVTRを持って行ってきました。
 この研修会には「自然を守る会」「国際交流協会」なども参加しましたが、ナルクの場合、時間預託に皆さんの関心が集まり、このVTRが大きな武器になりました。勿論、拠点で行っているアドプトロードや、青色防犯パトロールもPRしてきました。

記者レポート

 [姫路]    楽しかった都市と農村の交流

 10月13日に姫路から約30q北にある市川町坂戸区において、稲刈り体験と田舎の料理を食べて芋堀りや栗拾いをするイベントを行いました。
 残念ながら米は未だ熟れていませんでしたが、農業普及センターの方が熟れ具合の識別方法や山の水を集めた溜池の話、猪よけの柵を地元の人たちが自分たちで設置した里山の話などをしてくださいました。
 とれたてのコシヒカリのおにぎりや、茄子の一夜漬け、地元の野菜たっぷりの豚汁、野菜のてんぷら等を満喫しました。 空気も景色も食べ物も全て美味しく、楽しい癒された一日を過ごしました。    
                                    (山下武彦)

 [栃木]    6年目の大谷のクリーンキャンペーン

 10月6日(土)は好天、朝9時に大谷の市営駐車場に元気な仲間が集合した。
 主催者側の挨拶の中で、我々の大谷クリーンキャンペーンが地元の人達の「街をきれいにしようとの気持ちを呼び起こした」との言葉が印象深かった。
 この奉仕活動は6年前に「ナルク栃木」と松下電器OB「松愛会」会員で始めたが、今回は「デイサービス・サン大谷」の皆さん、地区の自治会など地元の皆様が90名も参加、1つの市民運動に成長する兆しをみせてきた。
 参加者は6つの班に分かれ、5台の芝刈り機のエンジン音も高く、雑草の刈り取り、トラックでの運搬作業等を行った。
 作業終了後、参加者一同は、近くのレストランで昼食と交流会をもち会員同志の親睦を深めた。
我が街の清掃が「地域住民の活動」となり、仲間や近隣同志の「助け合いの街へ」と発展することを願っている。     (走出政視)

 [横浜]    大名行列に参加して 

 10月20日、保土ヶ谷区区制80周年記念行事として、神奈川県の警察音楽隊、大名行列、神輿、鼓笛隊など20グループが参加した1千人規模の区民パレードが行われた。
 大名行列は区長が大名に扮し、老中・奉行・近習・御殿医・茶坊主・奴などをナルクほか2団体が務めた。
 着付けに4名の専門家を京都から呼ぶなど、本格的な時代衣装を身につけ、行列の先頭にはナルクのプラカードを掲げて、保土ヶ谷区の主要な商店街を”下に下に”と連呼しながらねり歩いた。
 東海道の保土ヶ谷といえば歴史に残る地名である。そこでの大名行列は、参加者にとっても思い出に残る楽しい行事であった。(宮田良一)

 [札幌]     シニアサロン1周年

 10月14日、高畑会長ほか本部の皆さんをお迎えし、同サロンの1周年記念「作品発表とお祝いの会」を開催しました。
 このサロンは「札幌市シニアサロンモデル事業」の指定を受け、昨年開設したものです。
 当日はサロンで1年間、勉強した結果を展示、実演しました。中でも古着物のリメイク教室のエコ・シニアファッションショーは、大変好評でした。高畑会長と西村理事に着て頂いたシニアの花嫁花婿さんの衣裳は、大正時代の内掛けをリメイクしたもので、とてもステキです。この衣装一式をお貸ししますので長寿の祝着などにぜひどうぞ。
 イベント満載のプログラムなのに、練習無しのブッツケ本番で進行しましたので、いくつかの失笑もありましたが、そこは持前の度胸と愛嬌で、ご容赦を頂いた次第ですが、昼食のパンも生ソバもコーヒーも、満席のお客様から「おいしかった」と言っていただき、スタッフ一同胸を撫で下ろしました。
 翌日からは後かたづけと反省会と続き、もっと楽しい2周年に向けて歩き始めました。(河上道子)

 [びわこ湖西]   森の音楽祭に枚方拠点が友情出演

 11月3日、大津市八屋戸の森ビオトープで開催した当拠点の「ビオトープくらぶ・森の音楽祭」に上田代表はじめ20人の枚方・交野拠点のミュージックベル・チームが応援に駆けつけてくれました。
 先ず、グロッケンシュティール(鉄琴)とマンドリンチェロの伴奏に合わせて、全員で合唱、その後ミュージックベル演奏、鉄琴ソロと続き、森の中に爽やかな音色が響き渡りました。
 ミュージックベルの指導もあり、初めて触れる楽器に参加した子供たちも目を輝かせていました。
 この日は、たまたま小野妹子遣隋使派遣1400年記念「いもこ祭」の開催日、音楽祭の後、鎌田代表が枚方の皆さんをこの祭に案内しました。(池本盛雄)