2007年6月号 1面

給付水準維持・公平な負担社会保障・税制  −どの党がやってくれる−

真剣に考えているのはどの党か

 ナルクでは昨年11月、本紙において高齢者の怒りの声を特集した。
高齢者に対する所得税・地方税の控除が廃止され、医療費の患者負担増、それに加えて年金から天引きされる介護保険料が大幅に引き上げられ、合計すると多い人で対前年比2〜3倍の公的支出を強いられた。
巷には高齢者の「怒りの声」「恨みの声」が広がっていたのでそれを数量的に確かめるために全国的アンケートを実施、その結果を踏まえて公開質問状を作成した。
 3月26日、国会を訪問、
各党代表へ質問状を手渡し、4月末日までに回答するよう求めてきた。
 5月の連休明けから次々と各党の回答書がナルク本部に寄せられ、国民新党を除く全ての政党の回答が出そろったので、一覧表にして公表する。
 年金・健康保険・介護保険の給付水準維持を真剣に考えているのはどの党なのか。またそのために負担増を考えなければならないとき、弱い高齢者にのみそれを求めるのではなく、国民全体が所得に応じて公平に税金や保険料を納める政策を約束する政党はどこなのか。
 公開質問状に対する各党の回答を参考に、7月の参議院選挙で審判をくだすよう広く高齢者に勧めていきたい。

回答の内容

 質問の内容は本紙4月号1面に掲載されたように3点あり、端的に○×で賛否を答えることとしているが、例えば「問@」の年金では50%の水準維持は賛成だが原資として消費税を上げるのは反対という場合は二者択一で答えるのは難しくコメントを書いてきているので、3つの「問」を質問項目毎に分解し○×を当方で判断して紹介した。なお賛否いずれにも属さないコメントは内容を要約し△を記した。

多世代共生をコンセプトに
NPO法人ナルク会長 高畑敬一

 大阪大学堤修三教授、国際高齢者医療研究所岡本祐三所長、大阪府人権擁護委員長小畑雄治郎弁護士に協力をいただいたアンケートを基に、今後の日本の社会保障と税制の在り方についてナルクの政策提言書を作り、それを公開質問状にして各政党に回答を求めてきた。
 その心はナルクの会員はもとより全ての高齢者の鬱積している不満をぶっつけ、将来に対する不安を除去するというものであった。
 私が公開質問状を持って回ったとき「この種のものは年間数千件もあって、いちいち答えきれない」とすげない応対がいくつか見られたが、民主党の平野国対委員長代理の熱心な働きかけもあって、回答を引き出すことができた。まずは各党の誠意ある態度に感謝したい。
 アンケートに見られるように高齢者の大半が年金のみで生活しており、月々の生活費は「かなり不足」「少し不足」と答えた人が全体の87%に上っている。彼らの最大の願いは「年金給付水準を維持する」ことである。それがあって始めて「子どもの世話にならず社会のお荷物にならず」自立していける。そしてナルクの会員のように「ボランティアで社会に貢献」し健康と生き甲斐が得られる。
 年金が減り保険料の自己負担が引き上げられては「自立」「社会貢献」どころではなくなる。だからといって若い人たちだけに負担を強いるのではなく、「消費税率の大幅アップ」に賛成して、自分たちも応分に負担していこうとしているのである。高齢化が進み、少子化に歯止めがかからなければ、多世代共生社会を築き上げるしかない。シニア社会学会が提唱する「老若共同参画社会」も同様の趣旨である。
 このような国民的コンセンサス作りをどの政党が真剣に考えているか。回答一覧表を見て判断を願いたい。そして選挙で実行に移すことである。賢い強い高齢者になろう。

各政党の回答一覧 (国民新党は未着)

年金制度は法制化されている「現役世代収入の50%」を堅持すると共に、国民年金 基礎年金(厚生年金)の給付額を月額12万円程度に引き上げ、原資については消費税を10%とし所得税の累進課税を50%以上に引き上げる

生活困窮者の医療費を無料にすると共に低所得高齢者に対する高額医療費の自己負担限度額を引き下げる

介護保険第2号保険者を20歳から64歳までとすると共に、第1号保険者の所得に応じた保険料割合を引き下げる

現役世代収入の50%給付を堅持する 国民年金等の給付は月額12万程度に引上げ 消費税を10%に 累進課税率を50%以上に 生活困窮者の医療費を無料に 低所得高齢者の高額医療費自己負担限度額を引き下げ 第2号保険者の保険料を現行40歳〜64歳を20歳〜64歳に 第1号保険者の所得に応じた保険料割合を広げ低所得者は引き下げる
回答なし 回答なし  △
平成19年を目途に抜本的改革を行う
同左 ×
高齢者の医療費は若い人の5倍になっているので、応分の負担を

限度額の引き上げを行ったが低所得者については据え置いた

現行制度でも市町村の判断でできる
回答なし 実質的には消費税10%所得税最高税率50%でも不足
生活保護世帯は実質無料になっている

自己負担限度額の軽減に努力してきた、今後も努力する

現在検討中
回答なし

国民年金を含めた公的年金の抜本改革

給付が一定額を下割らないよう最低保障をする

今後検討する

現在の月額15,000円が妥当か否か改めて検討する

但し不適切なサービス提供の改善を勘案してから
回答なし

まず夫婦で10万円から
×
道路特定財源6兆円を

支払能力に応じた負担を
×
国庫負担を25%から3%へ

定律制(所得比例)
多数段階に

公的年金の一元化

将来方向として賛成、1人最低8万円から
×
飲食食料の消費税額戻しが前提

最高税率・税の刻みを1999年の改正前に

方向として賛成

2007年6月号 2面

第1号「ち ち ぶ 拠点」 4月22日設立総会
 第2号「上田・千曲拠点」5月12日設立総会


組織拡大5ヵ年計画は着実に加速しつつある。

名物の芝桜が満開となった4月22日(日)、埼玉県秩父市にナルク全国125番目の拠点が誕生した。これは高畑私案が発表された昨年12月、今まで電車で1時間以上かけて運営委員会などに参加していた「埼玉西」の秩父市の会員が、会長私案に呼応するように独立を決意、今回の第1号とも言える「ちちぶ拠点」設立となった。
総会は秩父宮記念市民会館で11時から開かれた。50人を越える参加者で会場は溢れ、田代副市長もアトラクションまで残ってくれるなど、市を挙げての設立総会となった。
 アトラクションは、有名な「秩父の夜祭り」の太鼓も登場し、総会に花が添えられた。

 キャンペーンの成果第2号とも言えるのは
長野県「上田・千曲拠点」である。

ここの設立には「東信州・みよた」の山崎彬雄氏の努力に負うところが大きい。氏は自他共に認める「長野県内拠点設立支援担当」である。
設立総会は5月12日14時から上田市民会館大会議室で行われた。 高畑会長をはじめナルクの近隣拠点からも多くのメンバーが駆けつけ、行政関係も上田市の市長代理、高齢者介護課長や社協の幹部が参加、賑やかな総会となった。その模様は翌日の地元新聞にもカラーで大々的に報道され、地元の注目度の高いことを示した。
第2部の踊りの会も盛大だった。尺八と三味線が入り、場内は日本ムードで盛り上がる。 来賓の皆さんも、高畑会長も「大阪雀」の踊りに参加され、踊りの輪は最高潮に達した。 最後はご当地ソング「千曲川」の歌で締めくくり、全員明日からの活動を心に誓い、記念の1日は終わった。

復興の能登
        河越敏子(石川)

  地震募金てふ 箱を置き花の宴

今年のお花見はどことなく静かな雰囲気の中に始まりました。受付に能登半島地震義捐金の箱が置かれ、募金をしてからの花見となりました。
震度6強の地震が襲ったのは3月25日、 震源地の門前、輪島を中心に家屋全壊542棟、半壊850棟、一部損壊7009棟という大きなものでした。
翌日から早速、全国からボランティアが能登入りをしました。「東京から小学生が一人で」「寝袋をもって保健師のグループが」「高校生がよさこいソーランで避難所を慰問」などのニュースが続々。県庁前から出発した21台のバスにはナルク石川の中野代表も乗って避難所に駆けつけました。そんな話に触れる度、私も何か出来ることはないかと焦りました。
そんなとき、私が所属する師系ホトトギスの俳句結社「あらうみ会(藤浦昭代代表)」で、「能登の会員にお見舞いのハガキと義捐金を」という声があがりました。七百余名の会員中、能登地方には三百名もの方がおられるのです。そうち被害の大きかった七尾市以北の二百名の方にお葉書を出しました。義捐金の箱は金沢市の各句会、麻畔句会、一水会、花見句会と引き継がれナルクねむの花句会にも回されました。それに先立ちホトトギス会主宰稲畑汀子先生から過分のお見舞い金をいただきました。私たち「あらうみ会」の分を添えて先般お届けいたしましたが、もっともっとお力添えが出来たらと願っております。
 
 美しかった桜も散り、いつしか葉桜となりました。4月11日には輪島の朝市が再開されました。「買うてくだぁ」と賑わいを取り戻した朝市の風景が北国新聞の1面で紹介されました。
 能登人は、皆さんの励ましによって、大きな被害にもめげず立ち上がっております。新しい明日が始まります。


5月10日 理事会開催

今年度の理事会が5月10日午後から本部会議室で開催された。冒頭、会長からナルクを取り巻く最近の情勢報告があり、地域包括支援センター調査やテレビの「金スマ」効果やそれに対する対応に謝意が述べられた。
審議は06年度の事業報告と決算、07年度の事業計画と予算、組織拡大5ヵ年計画など総会付議事項が中心となり、同5ヵ年計画では計画の経緯などについて質疑があったあと、いずれも承認された。
 なお事業報告では06年度のエポックとして、新入会員の動向、2度の政策提言活動の実行、組織拡大のための高畑私案の提示、福祉調査センターの急成長が挙げられた。
 質疑は福祉調査センターに関連するものが中心となった。
 議論が白熱し予定を40分以上越えたが、最後に青木富子氏を常務理事に選び、理事会を終了した。

 
日本の人口が戦後初めて減少に転じたことが大きな話題になっています。
(株)日本総合研究所(三井住友ファイナンシャルグループ)では、予想より2年も早いこの人口減少を「活性化する人口の移動」と捉えています。
前回に続き今後の傾向と方向を探ります。(白石勝也)

1海外事業展開で日本人の海外流出が増加

 日本人の海外流出が始まったのは1990年頃からである。男女とも、ほぼ全ての年齢にわたってその頃から海外流出が拡大している。 男女別に見ると1990年から5年間は、男女ともに海外流出者数は6万人であった。しかし2000年からの5年間では女性が19万人に増加したのに比べ、男子は28万人に達した。 男性を年齢別に見てみると20歳代後半が大きく増加している。(図1)
 留学生、研究者なども増加しているが、日本企業の海外事業展開の拡大が大きく作用していると考えられる。
 海外での営業所・工場などの増加に伴い、現地事業所の運営や技術訓練などを行う日本人スタッフの需要が増えているものと思われる。(図2)

2人口移動の活発化は生産性引き上げにも重要

 労働生産性は一人当たりの付加価値額と見ることができる。47都道府県ベースで労働生産性を見てみると、労働生産性の低い地域から高い地域への人口が移動することによって、国全体で見た労働生産性が向上しているのが分かる。つまり人口増加率と労働生産性は正の相関関係にあるのが分かる。
 海外事業展開の拡大に伴う日本人の海外流出は、日本に比べて成長力が地域への人材投入という見方ができる。そのため日本人の海外流出は、国内人口を減少させるというマイナス面があるものの、日本の生産・雇用を押し上げているというプラス面も見逃せない。
 人口減少が加速している若年層を中心に、外国人の取り込みを通じて人材不足を補完していくことも考えねばならない。日本人の海外留学も増加しているが過去5年間では外国人の流入の方が大きい。
 生産性人口(15〜64歳)は今後徐々に減少するが、この中で日本の競争力を高めていくためには、国内国外に於ける人材配分の効率化を一層促進して、国全体の生産性を引き上げていくことが重要になる。(図3)

2007年6月号 3面

本年度中に日光・今市が独立
        D栃木のケース

ナルク栃木は平成11年2月に全国47番目の拠点として設立された。設立総会で高野初代代表は「栃木県のこれからの少子高齢化社会に対応するために、県内10拠点・1000名会員構想」を提議した。
 拠点運営が軌道に乗った時点で県内を3ブロック(県央・県北・県南)に分け地区毎に2名以上の運営委員を配置し、独自の運営管理を行った結果、平成14年に「ナルク小山」、平成15年に「ナルクなすの」が分離独立し、それに呼応して平成16年に「ナルク足利」が設立された。さらに本年度中にナルク日光・今市の分離独立に向けて取り組んでいる。
 結城副代表は「ナルク栃木は諸般の社会的要請に適確に応えるために会員を増やし、県内全域にネットワークを広げている。とくに災害時避難が困難な方への『ナルク近隣ネット』や経済的要支援者に対する『善意銀行』の取り組みは各方面から注目を集めている。拠点構想への道のりはまだまだだが、着実に前進している」と語っている。
 このように栃木でも大きな構想の下、自主運営を基本としたブロック制を早くから取り入れ、具体的な活動を全員稼働で展開することにより、県内会員は700名を凌駕しており、10拠点構想に向けて着実に進んでいる。ここでも分離独立にはブロック制が有効なことが顕著に証明されている。

ナルク市川訪問記
一%の支援を一〇〇%の市民に

 拠点設立は平成16年5月、いきさつは本紙前月号「300拠点を目指して」に記載の通りです。独立して3年にしかなりませんが、30人だった会員が110人と順調に伸びています。人口46万の市川市がエリアの中心です。
 「まずはナルクの素晴らしさを市民に知っていただくことを活動の基本にしています」と、桑原磐男代表・小林繁夫事務局長をはじめ集まってくださった全メンバーが異口同音におっしゃっております。具体的には「ナルク市川公開講座」の名の下に全活動を市民に開放しているのがこの拠点の最大の特徴です。
 事務所はJR市川駅から徒歩3分、代表の自宅半地下部分です。しかし専用の入り口があり、完全に独立した10畳ぐらいのスペースが確保されています。IT機器も完備され、市民も参加する囲碁や健康麻雀もここで行います。
 公開講座の中身は多彩です。ボランティア活動を行うために必要な「救急救命講座」「認知症予防講座」「高齢者疑似体験講座」、自立を支援する「健康体操教室」「親子リクリエーション」「太極拳教室」「ナルクうたごえふれ愛ローズ」などが主なものです。
 これらの活動は時間預託活動や奉仕活動とは別に、年間約40万円の事業として行っており、そのうちの半額20万円を市の支援制度に応募し、獲得しています。
 これは市民が選ぶ市民活動支援「1%支援制度」と呼ばれるもので、市川が全国ではじめて実施し、他の自治体・NPO関係・マスコミから大変注目を集めている制度です。ボランティア団体やNPOなどが行う活動に対して納税者である市民が「支援したい団体を3つ選んで市民税額の1%をその団体の支援に当てる」というシステムです。
 ナルクの各講座・教室はいずれも人気が高いのですが、中でも歌声喫茶「ふれ愛ローズ」は毎回100人以上が集まる人気イベントです。
 2ヵ月に1度開催していますが、早いもので、もう15回を数えました。
 参加費はお茶とお菓子が付いて500円です。もちろんお世話をするナルクの会員も市民と同じように負担します。
 ピアノ伴奏に合わせて童謡、唱歌に始まりフォークソング、懐メロなど皆のリクエストを中心に色々な歌を百人が大合唱します。お腹から大きな声を出せば日頃のストレスもたちまち解消です。
 送迎・家事援助・庭掃除などの時間預託活動も順調に増加していますが、会員同士が親しくなるためには「生き甲斐づくり活動も欠かせない、その中から会の運営を担う会員も育ってくる」と、役員の皆さんはお考えのようです。「市内には約80のボランティア団体がありますが、殆どの団体は女性が中心で、活動は一方通行になりがちです。その点ナルクは男性が40%もおりますので双方向性の助け合いを目指す団体としてアピールできやすいのです」と、金子まち子副代表はおっしゃいます。
 「私たちナルク市川はボランティア団体にありがちな、何かをしてあげるという意識を強調した団体ではありません。市民と共に歩むことを大切にし相互扶助の輪を広げることができればそれが最大の社会貢献と考えています」と桑原代表が締めくくってくれました。(日比野昌弘)

入賞作品決まる

 ナルクではエンディングノートにまつわるエピソードを公募していたが、締め切り日の3月末日までに約百作品が集まったので去る4月20日、高畑会長を審査委員長に審査会を開催、次の入選作を決定した。(敬称略)
【最優秀作品】 
「星や風になって」 矢口利子(今治市)
【優秀作品】
「大切な宝物」 長谷川知子(豊田市)
「託す」      石原尚子(広島市)

そのほか船橋の長坂さんをはじめ20名の方が入賞された。
最優秀に選ばれた矢口さんには賞金3万円が贈られたが、審査にあたった高畑会長は「公募作品はどれをとっても文章が巧みで、話の構成にも工夫がなされ、全ての作品を読み終えるのに全く苦痛や退屈を感じなかった。
祖父母・父母・夫と様々な別れの描写、その中で語られる最期の言葉・・・名小説のように綴られているものばかりで、序列をつけるのに苦労をしたが、その中から、子供のいない老夫婦が、自分たちが死んだ後のことを自然体で話し合う矢口利子さんの『星や風になって』を最優秀作品に、難産の末、生まれた未熟児とともに入院している間に、人間の生と死を考える長谷川知子さんの『大切な宝物』と、母と祖母が生前願っていたことが、死後に叶わなかったことからエンディングノートに書く石原尚子さんの『託す』を優秀作品に選んだ」と述べている。 そのほかの入賞作品は次の通り(ペンネーム・仮名もあり)。

【入賞作品】
母の献体に思う
   長坂隆雄(船橋)
もう笑っていいんだよ
  小山進二(和歌山)
3つの言葉
  さちいさや(今治)
父の想いとは?
  森下誠(京都)
あっぱれ我が夫
  前川栄子(岸和田)
お葬式が始まった日
  内田聖子(神奈川)
故Tさんを偲んで
 小西国照(大津)
忘れられないこと
  長南美穂(山形)
思い出の指輪
  三五恵美子(埼玉)
ねずみ花火
  印南房吉(横浜)
富士へ詫びる
  浦上昭一(神奈川)
生き抜けの亡父の教え
  宇田川利郎(東京)
父の願い
  三谷裕美(千葉)
じゃあね、 が一番
  安村律子(京都)
endingノートの効能
  佐藤健(仙台)
ひとつだけでも
  小畑圭子(札幌)
私ー警察官Kさん
  松村知枝(千葉)
娘に
  奥村史朗(岡山)
まあ まあ まあ
  山中基義(西宮)
あとに残す言葉
  坂井律子(三重)


J&Bコーラス結成五周年記念公演

近畿の拠点で作る「J&Bコーラス」が結成5周年を迎えた。
 その間、日比谷公会堂での「ナルク10周年総会」をはじめ、各地の拠点イベントで数多くのステージをこなしてきたが、このほどその集大成を皆様にご披露しようと「結成5周年記念コンサート」を開催することになった。
 ナルクの会員をはじめ多数の皆様のお越をお待ちしていますと関係者は語っている。

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日時:7月5日(木)
   午後1時開場
場所:吹田メイシアター
 (阪急千里山線「吹田」下車 目の前)

問合わせ 広部
   075ー712ー4012

【曲目】
ナルクの歌
4つの動物のメドレー
シャルウイダンス
夏のメドレー
金比羅ふね船
聖者の行進
南海譜ほか 2部構成
 会場の皆様とご一緒に歌うコーナーもあり

京都飛雲閣見学記

連休初日にあたる4月29日、「司馬街道を行く」のグループ25名は、龍谷大学小畑名誉教授の案内で「西本願寺飛雲閣」を見学した。
飛雲閣は国宝で、金閣、銀閣と並ぶ京都3閣の一つである。秀吉が建てた聚楽第の一部と言われ、3層からなる楼閣の美しさは格段のものがあった。見学後に同寺院で行った食事会も思い出に残るものだった。

センターニュース

○劇団ナルク
 各地総会のイベント に出前公演受付け中 寸劇・一人芝居・朗 読劇など持ネタ豊富
 問合わせ 茶谷 06ー6351ー0733
○司馬「街道を行く」
 6月17日(日)  楠公ゆかりの観心寺 散策
 問合わせ藤岡 06ー6876ー1832

「お父さんの料理本」
    編集者のつぶやき

たくさんの受注表の中から面白いことを発見しました。FAXは結構男性が多いのですが、とくに要求していないのにご自分の年齢を書く方が25%程いらっしゃいます。それも62歳から66歳に集中しております。
 この年齢の方々が「初めての料理に挑戦してみようか」と、決心される最後の年代かと想像します。あるいは「今から料理始めるぞ」との決意表明かもしれません。
 引き続き販売にご協力のほど、よろしくお願いいたします。 藤井靖永




関西歌舞伎を愛する会7月公演

 毎年、近畿地区歌舞伎愛好会員にお世話している道頓堀松竹座の入場券が
 今年も2割引で入手可能になりました。
 ご希望の方は次の事項を書いて6月15日までにFAXで。 
 希望日・昼夜の別・枚数  06・6941・5130(担当繪川)
 入場券は1等指定席で返品・変更はできません。代金は現金書留で郵送ください。 
 割引料金:12600円(番付割引券付き)

昼の部(11時開演)
鳴神(海老蔵)      
橋弁慶(愛之助)      
義経千本桜(海老蔵 仁左衛門)

夜の部(4時15分)
鳥辺山心中(愛之助)
身替座禅(仁左衛門)
女殺油地獄(海老蔵 孝太郎)









2007年6月号 4面

俳句
 ー卒業すー

吉井令伊子(富田林)

池掃除溝掃除して卒業す
春泥にうごめくものをじっと見る
白鷺の身じろぎもせず春の雪

随想
 脳の老化防止  10の方法

(大津中央の会報より)
 アメリカのアルツハイマー病協会が提唱している「脳を守る方法」をご紹介します。

1頭が一番大切
 健康は脳から始まり ます。脳を大切に。
2頭の健康は心臓から
 心臓によいことは脳にも良い。心臓病、糖尿病、高血圧にならないよう注意。
3自分の値を知ろう
 体重、血圧、血糖値、コレステロールを望ましい値に保とう。
4脳に栄養を
 脂肪が少なく、抗酸化物(ビタミンEなど)の多い食品をとる。
5体を動かす
 運動は血流を良くし脳細胞を刺激する。 1日30分以上の歩行は有効 。
6心のジョギングを
 物事に関心を持つことで脳の活力が高まる。読む、書く、ゲーム、新しいことにチャレンジを。
7他人と繋がりをもつ
 社会と繋がりをもつ ことは認知能力の低 下防止に最も良い。
8頭に怪我をしない
 転倒予防が大切。
9健康な習慣を保つ
 タバコをやめ、アルコールは控えめに。
10  以上を今すぐ始める。

これからの
    介護保険

 越田謙治郎(宝塚)
 深刻化する高齢者介護の問題に対応するため、2000年4月に導入された介護保険は2006年改正実施を経て今年で8年目を迎えます。
 介護保険では導入当時から「施設介護」から「在宅介護」への転換を目指して様々な取り組みが行われてきました。しかし依然として施設を希望する要介護高齢者や家族の方が多く、理念の実現には程遠い状況です。
 実際に川西市でも5ヵ所ある特別養護老人ホームでは、平成18年度末時点で約900人の方が申し込んでいます。そのうち200人を超える方が入所の必要性が高い要介護者だと言われています。
 この問題は特養などの施設が不足しているという単純な問題ではありません。むしろ問題なのは要介護高齢者にとっては、地域で暮らし続けることが困難であると言うことです。
 私も祖母の介護をする両親の姿を見てきましたが、一人の高齢者を介護することは、家族にとって365日、24時間、心身共に安らぐときのない重労働だと言うことを理解しなければなりません。しかしこのサポート体制は整っているとは言えないのです。
 このような状況では要介護高齢者が「在宅介護」ではなく、依然として「施設介護」を志向するのは無理ありません。
 いま最も必要なのは単に特別養護老人ホームなどの施設を増やすことではなく、365日24時間、要介護高齢者とその家族をサポートするため、地域に密着した介護体制を構築することであり、「ここで暮らし続けたい」と思う魅力ある地域を作ることです。そのためには地域で活動する多くの市民グループの力が必要なことは言うまでもありません。
 介護の課題を解決するためには「住みたい地域で暮らし続けることができるために、何が必要なのか」という視点で、「地域」「ボランティア」「行政」が同じ方向で手を取り合うことが必要です。そしてこのような活動を支えていくことが政治に科せられた仕事だと考え、私自身も活動しています。
(川西市市会議員)


老いとナルク

 本郷巳津子(福岡)
 私にとって老いの実感は突然訪れたように思う。演じていた舞台からドスンと落とされたように、ある日突然やって来た。自分一人では耐え難い大きなうねりのようでもあった。
 姑の介護をしながら子育てに明け暮れていた私は、1日も早く4人の子どもを自立させることばかり考えていた。おかげで気がついてみると4人とも憎らしいくらい自立した家庭生活を送っており、母の助けを当てにしている息子、娘は一人もいない。感謝こそすれ愚痴ることなどないのだが、いつまでも嫁にもやらず親娘旅行を楽しんでいる友人をたちを見るにつけ、羨ましく感じてしまう愚かな母でもある。
 自立を促して巣立っていった我が子のすねに縋って自分らしさを失いかけていた私を、いま子どもたちがは励ましてくれる。「元気で生きていてくれるだけでいい」と。 見知らぬ地に移り住んで、一人で趣味に生きようと思っていた矢先にナルクとの出会いがあった。共感できる会であった。学ぶこともたくさんあり、無理せずに自分の小さな力が困った人の役にたてればこんな嬉しいことはない。寂しさに負けそうになった私の老後にナルクは光を灯してくれた。

[びわこ湖西]
カヌーの花見ツアー

 ナルクびわこ湖西のカヌー同好会は4月12日、高島市マキノ町で海津大崎のカヌー花見ツアーを開きました。同好会は昨年誕生したばかりで初めての試みです。
 会員以外にも東京や大阪などから参加があり、一行は16人。桜は予期通りの満開、天候は予報がはずれて快晴無風。この上ないカヌー日和となり、湖上からの花見を満喫しました。
 来年もこの時期に実施したいと思います。会員外からの参加も歓迎しますので、参加希望者は「びわこ湖西」拠点気付で、カヌー同好会プロモーターの池本まで、ご連絡ください。
      (池本盛雄)

[札幌]
「シニアサロンさくらんぼ」開設半年を振り返って

 昨年10月に札幌市のシニアサロンモデル事業の指定を受けて「シニアサロンさくらんぼ」を麻生(あさぶ)に開設し、はや、半年が過ぎました。
 毎週月〜金曜日の10時〜16時迄、雨の日も風の日も雪の日も、スタッフ一同心を一つにして、せっせと通いました。その努力の甲斐あってか、サロンの利用者が月平均160名(半年間で922名)、収支もほぼトントンと理想的な決算を迎えることができました。これも偏に多くの方々のご協力があってのことです。半年経過してスタッフも利用者と共にイベントを楽しむ余裕が出てまいりました。
「シニアパソコン教室」(月謝2500円・資料代込)は好評で、現在1部構成ですが、2部構成の開催も計画中です。
「男の料理教室」「そば打ち」「ピザ作り」手話、短歌、絵手紙、写経教室等楽しく勉強しております。
 今月から開設1周年(今年10月予定)に向けて準備を始めました。その目玉に「シニアエコファッションショー」を企画中です。
 母の形見、思い出深い着物や帯もタンスの肥やしになっていませんか?新しい命を吹き込んで世界でたった一つのドレスやベスト、バッグに変身させて、エコファションショーに出てみませんか?
そのための「リメイク工房さくらんぼ」が4月より毎月1回のリメイク教室を開いております。ロックミシンや電子ミシンも購入し、専門家(今井恵美子先生)のご指導を受けております。ぜひお出でください。お待ちしております。
    (河上道子)

[高槻・島本]
満開の桜を満喫

 北摂4拠点合同の「万博公園の花見会」も今年で12年目を迎えた。
 雨の日、風の日いろいろあったが、今年は最高のお花見日和に恵まれ、120名の参加者が満開の桜のもと、青春?を謳歌した。
 拠点対抗輪投げ大会に始まり、大ボール送りゲームで盛り上がり、河内音頭、阿波踊りなど衣装持参の本格演芸も飛び出す。もちろん情報交換も怠りなく、全てがグーの今年のお花見だった。
    (田中雪夫)

[信州まつもとだいら]
 朝日新聞から

 本格取材が 昨年12月の会報に「中国帰国者に継続的な支援の手を」という内容で、当拠点の活動が紹介されましたが3月のある日、朝日新聞から「その記事を読んで興味をもったので取材させて欲しい」と言う電話がありました。
 取材は2日間にわたる本格的なもので、4月13日の東京本社の全国版「生活欄」のトップに掲載されました。反響も大きく、地域での問い合わせも殺到しました。 中国帰国者の支援活動は「中国帰国者支援・交流センター」が中心に行われていますが、ナルクのような民間のボランティア組織が交流を深めているところはごく僅かです。3月に交流センターの主宰する研修会が東京であり、私も40分ほど事例発表を致しました。
大変大きな反響をいただきました。結果として「帰国者支援活動」については、ナルクが新しい流れを提供していることを強く感じました。
 交流を始めて約2年半、帰国者の方々の顔は間違いなく明るくなったと自負いたしております。     (守安威象)

(7月21日〜8月9日)
 ナルクの会員には1等席が千円割引きになります。
 チケットは拠点にある用紙に記入して窓口でお求めください。
 今回は1部がお子様向け公演となっています。(窓口販売は6月12日から)


第1部(午前11時開演)
金太郎の大ぐも退治
瓜子姫とあまんじゃく
第2部(午後2時開演)
鎌倉三代記 釣女
第3部
(午後6時30分開演金曜のみ7時)
契情倭莊子
 伊勢音頭恋寝刃