2007年1月 1面
              人口激減時代の光明   
        医療費節約日本一の茅野市を訪ねて
                           NPO法人ナルク会長  高畑 敬一

 
2年前から日本の人口が減少し始めました。このまま出生率が回復しなければ2050年にはピーク時1億2600万人余りから8833万人余りまで、丁度戦後の1950年の水準にまで落ち込んでしまいます。(図1参照)それだけでなく、問題は65歳以上の老年人口が戦後の頃には5%に過ぎなかったのに、2050年には38・9%と世界最大の超高齢国になってしまい、対照的に14歳以下の年少人口が35・8%から8、8%と極小になります。(図2参照)当然働き手となる生産人口が激減して、経済が不活発になり、健康保険や介護保険、年金の制度維持が困難という大問題を抱えるのです。
 偉大な経済学者だったドラッガーさんは、かねてからこのことを心配され「日本は今、明治維新や敗戦後に匹敵する大変革期に直面している。変革の三大課題の一つは少子高齢化である。日本の伝統である人と人の絆を大切にしながら、世界に目を開いて、変革を待つのではなく担い手になってほしい」と激励されていました。
 政府は児童手当の増額、育児と就労の両立等、少子化対策に本腰を入れ出しましたが、財源の壁があって期待した以上に進んでいません。ナルクが*年*月の会報で調査報告した「出生率日本一の2.5を誇る鹿児島県和泊町に見習う」ことを、改めて年頭に当たり提言いたします。要点は次の三点につきます。
 @子供は「和泊町みんなの子供」を合い言葉に近所の人も町のどこでも子供を預かってもらえ、見守ってもらえる。
 A保育所が多く、夜の7時まで預かってくれ、月2万円と安い。
 B2人以上の子供を育てることが楽しい。

医療費が全国最小
 高齢者の医療費増加によって健保の財政が著しく圧迫され、近年、本人と家族の患者負担が3割へと引き上げられました。さらに、かつては無料であった高齢者の負担も1割から2割に、現役並みの年収の人は3割に引き上げられようとしています。高齢者の人口割合が20%の今日でさえこんな状態ですから、30%を超える2025年にはどうなることでしょう。 そんな心配をしているときに、NHKテレビの報道番組で「老人医療費が日本一少ない茅野市」を知り、昨年ナルク「信州・まつもとだいら」で行われた「中国残留孤児帰国者の支援交流稲刈り祭り」に参加する途次、市役所に立ち寄りました。
 永年担当されてきた健康福祉課の伊藤美恵さんから資料をもとに詳しくお話しをうかがいましたが、「ローマは一日にしてならず」、「「市民・民間主導で行政が後押しする公民強固のパートナーシップによる健康まちづくりであるが、それぞれに立派なリーダーが存在していた」茅野市ならではの感を強く持ちました。

諏訪中央病院と今井院長の存在 徹底した予防活動
 「病院は患者が訪れてくるのを待つ所にあらず」と考えた諏訪中央病院の今井澄院長は1975年から保健師と組んで、夜の2時間くまなく地域を歩いて健康教育を行いました。スライドや16ミリ映写機を持ち込み「脳卒中の予防、ガンの早期発見、減塩の大切さ」など、膝をつき合わせて話し合われたのです。
 今井さんは故人となられましたが、今は病院だけでなく開業医も含めて引き継がれ、もう30年。脳卒中の激減や健康な街づくりに大きく貢献されています。

7800人の地区保健補導員とOG 
健康づくりにウォーキングとボランティアが効果

 今井さんとパートナーを組んだ原田文也市長も偉かった。健康教育講座の費用を工面しながら、70世帯に一人の保健補導員計300人とそのOG7500人、120人の食生活改善推進委員を置くという茅野市独特の市民参加態勢のレールが敷かれ、それが現市長にも受け継がれています。
 保健補導員は医師と協力して健康講座を開くほか、各種検診の申し込みと取りまとめ、健康相談、と幅広く活動していますが、最も力を入れているのは「健康づくりのためのウォーキングとボランティア」の普及。そしてそれが図3のように1人当たり医療費は、上段の老人の部も、下段の一般も全国よりはるかに低水準になっています。因みに都道府県で全国一高いのは北海道、最低は長野県です。

就労か ボランティア
 茅野市の伊藤美恵さんは「茅野市は高原野菜、花卉を中心とした農業や地場産業で働く人が50%ぐらいいますし、ボランティアで病院で働く人も多い。年をとっても働くことが健康にプラスになっているようです。働かない人はウォーキングですね。この二つが茅野市医療費節減の大きな力になっています」と締めくくられました。
 ナルクの会員をもっともっと増やし拠点を広げる、またナルクのような組織が全国各地域に続々と生まれる、それが日本の少子高齢化を切り拓く変革の流れになるでしょう。新しい観点に立って今年を出発の年にしたいですね。
2007年1月号 2面
             5年以内に300拠点
          組織対策委員会で高畑私案が提案さる

 本部の委嘱を受け地域で拠点の分離独立や新設を担っている組織対策委員の今期初会合が12月20日開かれた。席上会長から2012年の実現を目指し「拠点の分離独立・再編・新設」に関する総合プログラム「高畑私案」が提示された。その根拠になるのは次の4点である。 
@地方分権が進み、包括支援センターの開設など、福祉の小地域ネットワークの時代に入っている。これに対応するためナルク発足の時に定めた「最小行政単位毎に拠点を作り行政・社協と緊密に連携して助け合い社会を作る」、この原点に戻って組織を見直す。
A地域密着・顔の見える拠点にして、団塊の世代を迎え入れる頃、退会者をゼロにする。
B遠く離れて暮らす親の介護に全国どこでも使える時間預託制度を完全実施する。C年金減、負担増などで高齢者の怒りは頂点に達している。格差拡大に歯止めをかけ、高齢者の声をナルクがまとめ、政治に反映させなければならない。そのためかねてから目標にしてきた1000拠点、会員20万人の第1ステップとして5年以内に300拠点、6万人のナルクにする。
 この「高畑私案」はナルクの転機ともなる
重要な提案だっただけに、白熱の論議が交わされたがこれを達成するためには全会員の深い理解と強い協力が必要である、と言う結論になり3月下旬再度組織対策委員会を開き最終的には5月の理事会を経て、6月の総会で全拠点の討議の上、決定されることになろう。
        
         ナルク拠点独立・再編・新設5ヵ年プラン(高畑私案)


T拠点から分離独立する地域
  A 2007年度中に実現 @横浜→平塚、茅ヶ崎、藤沢を中心とした湘南地区
                 A南横浜→三浦半島を中心とした横須賀地区
  B 2008年度中に実現 @豊中→池田、箕面   A枚方→交野  B宝塚→川西
                 C大阪→淀川区、東淀川区、都島区、北区(北部拠点)
                  城東鶴見区(東部拠点)住吉区、東住吉区、大正区、
                  此花区(西部拠点)  
                 D奈良→生駒、橿原  E神戸→東灘、明石  
                 F京都→伏見、右京、左京、舞鶴、福知山 
                 G堺→南区 H福井(鯖江)→福井市、越前 
                 I茨木→摂津J埼玉西→川越  K静岡→焼津  
                 L栃木→日光・今市  M香川→観音寺
  C 2009年度中に実施 @宮城→仙台  A福岡→博多市内 
                 B名古屋→名古屋市内

U拠点が別の地域で新たに拠点を作る(2008年度目標)
                 @寝屋川→四条畷   A東大阪→大東 
                 B宝塚→伊丹   C石川→小松、七尾
                 D富山(射水)→富山市、砺波   E高槻→島本

V拠点を再編成(2008年度目標)
             @東京→5ブロックに再編   長崎→佐世保と長崎に再編

W拠点のない県に拠点を作る
  A 2008年度目標  @鳥取  A秋田  B佐賀  C徳島
  B 2009年度目標  @島根  A山形  B沖縄

X拠点のない市に拠点を作る
  A 2008年度目標 岡山 恵庭 鈴鹿 青森 三原(広島)小樽 四日市 
             高知 高石 上尾 ふじみの 安芸 小諸 上田 
             中津川 石岡 所沢
  B2009年度目標  室蘭 女満別 郡山(福島) 安城 岡崎 一宮 
              府中(広島) 相模原 天理 御所 東生駒 半田 
              長門 泉佐野 泉大津 瀬戸 藤井寺 豊田 大和高田
              狭山 塩尻 

Y 2012年度目標に政令指定都市は区毎に拠点を(数字は現状にプラス)
              東京8 大阪6 神戸4 福岡3 名古屋3 
              札幌2 仙台4 堺3 横浜5 京都5
               女性の視点
       一番楽しいとき      松本久美子(福岡)
「主人が退職したの、のんびり二人で旅行をしようと思っているけど、お宅にお邪魔してもいいかしら」。
 20数年前、高松に住んでいた頃仲良くしていたOさんからの突然の電話でした。
「いつでもOKよ、待っているわ」と、再会の約束をしたのです。
 それから何日かして彼女はご主人と一緒にやって来ました。お互いに白髪やシワは隠せないものの、優しい声と笑顔は昔のままでした。
 当時、私たちの趣味は絵を描くことでした。夫たちは仕事一筋で、挨拶を交わす程度の付き合いだったのですが、私たちはスケッチブックを片手に遍路巡りをしたり、美味しい讃岐うどん屋さんを案内してもらったり、いま思っても楽しい思い出がいっぱいです。
 今のOさん夫妻は御尊父が残された田畑やぶどう園で、食べる分だけのお米作りと葡萄の栽培に精を出しておられるとのこと。秋にはお友達を招いて賑やかに収穫祭をやるなど、まさにスローライフを実践されております。
 話に花が咲くうちに、また二人に、「陶芸」という共通の趣味があることが分かりました。それでは小石原流の窯元にご案内しようと、早速出かけたのです。
 窯元では、遠く四国からのお客様を同伴したということもあって、わざわざ作陶のの実演までしてくださいました。まるで10年の知己のようなお話しぶりで色々な技法を披露してくださいました。「あっ、それって企業秘密じゃないの」と、こちらが心配するほどでした。おまけに近所の名所まで案内してくださいました。ご自分の腕に自信がおありなのでしょう、この太っ腹な陶芸家との出会いは、思わぬ実り多い一日となりました。Oさん夫妻もすっかり感激され、大変喜んでお帰りになりました。
 この度の旧友との再会で、「人との出会いが如何に心を豊かに幸せにするか」が実感できました。来年の収穫祭には必ず参加することを約束してお別れしました。
 今回のようにこれからも「今が一番楽しい」と思えるような思い出をたくさん作れる人生を送れたらと思います。
                         知ッ得  
                 団塊世代のライフスタイル
 
 ナルクは2004年に大規模な「団塊世代の意識調査」を行った。その中で明らかになったことは「定年後は時間にとらわれず働き、趣味とボランティアに時間をさきたい」という彼らの意識だった。博報堂エルダービジネス推進室が同社の調査パネルを使って、同じようなテーマを少し違った角度から捉えているので紹介したい。(白石勝也)

1定年を表す言葉は「新たな出発」    
 団塊世代に「あなたの定年にふさわしい言葉は何ですか」と質問したところ、従来から言われてきた「第2の人生」を抜いて「新たな出発」が1位となった。そのほか「自由」「自分の再発見」など定年後も前向きに活力をもって生きようという意欲的言葉が上位にきている。
 老後、引退、黄昏、卒業など「余生」をイメージする言葉は下位になった(図1)

2定年後の男のロマン
 定年前後で団塊男性のアイデンティティを比較すると、定年前は「職業人としての自分」が圧倒的であったのに対し、定年後には「男としての自分」「夫としての自分」の数値が大幅に伸びている。目指すライフスタイルは、「年齢に縛られない生き方」「夢中になれる物をもちたい」などである。
 どのような気持ちで定年後の生活に取り組みたいかを聞いたところ「男のロマン」や「男らしさ」を追求する答えが多かった。
 反面「年齢に応じた暮らし方をしたい」や「年をとったらできるだけラクをして生きたい」といった静かに、ひっそりと余生を送る気持ちは薄いようだ(図2)。

3他世代との関わり
 定年後どのような世代と付き合いたいかを聞いたところ「年代にこだわらず色々な人と知り合いたい」という人が67%で第1位であった。「同世代の人たちだけと気兼ねなく付き合いたい」は40%で「年下の人と親しくなりたい」より下回った。
 具体的にどのように関わりたいかを聞いたところ「地域・趣味・スポーツなどを通じて色々な刺激を受けたい」という答えが一番多かった(図3)。

2007年1月号 3面
              男子厨房に入るべし
              ナルクが「お父さんには初めての料理」を発刊

 妻が海外旅行で留守をしたとき、孫が突然訪ねて来たとき、などの動機で始めたナルクの男たちの「簡単料理」「得意料理」「健康料理」といったレシピ集が単行本になった。題名は「お父さんには初めての料理」。A4版75頁からなるカラフルな料理本である。
 NHKの初代料理教室講師の野尻千草先生に監修をお願いした。
 中心になって纏めた藤井靖永さん(寝屋川・四条畷拠点)は「たとえ一人になっても社会のお荷物にならないようにと自立を目指すナルクの会員にぜひ買っていただきたい、各拠点でこの本をもとに男の料理教室を開くなどして積極的に売って欲しい」と呼びかけている。
 本部はナルクの会員以外にも受け入れられて、エンディングノートに続くベストセラーになることを期待している。
  1冊750円。
   申し込みは振り込み、もしくは本部・「料理の本」係までFAXで。
                                   (06ー6941ー5130)

       エンディングノート関連エピソード募集

 ナルクのエンディングノートは隠れたベストセラーとして依然根強い人気を誇り、注文もとぎれることがありませんが、さらなる改良を目的にこの度、エンディングノートにまつわるエピソードや体験談を募集することになりました。
 「家族や愛する人からこんな熱いメッセージを聞いた」「亡くなった方から託された心に残る思い」など何でも結構です。
 400字詰め原稿用紙10枚以内にまとめてナルク本部企画室まで送ってください。
 
 応募規定

    ・手書きワープロどちらでも可
    ・次の項目を添付した表紙をつける
     1表題      2氏名    3連絡先(住所、電話番号、メールアドレスなど)
    ・メールで応募する場合はテキストファイル、ワード文書、PDF形式で添付
    ・作品は未発表のオリジナルな物に限る
 賞 
    ・最優秀賞3万円1名
    ・優秀賞 1万円2名
    ・ 入 賞 三千円20名締切り 07年2月28日
    ・ 発 表 07年3月予定
 諸権利 
     入賞作品の著作権など諸権利は主催者に寄属
 参考 
     入賞作品は作品集として発表予定。掲載の際、一部を修正することがある。
     原稿は返却しない。
 問い合わせ
     ナルク本部企画室     06ー6941ー5130

            滋賀県に2つの新拠点

 滋賀県には現在5つの拠点があるが、12月、びわこ東から「びわこ安土」と「びわこ彦根が」が分離独立し、県下7拠点ということになった。
 新拠点誕生に伴い「びわこ東」も従来の彦根から近江八幡に住所が変わる。3拠点の住所、電話は次の通り。
  [びわこ彦根]
     彦根市宇尾町239ー4       電話050ー7000ー7361
  [びわこ安土]
     安土町下豊浦28ー42       電話0748ー46ー4641
  [びわこ東]
     近江八幡市堀上町159ー4   電話0748ー46ー5044
                記者レポート
             事務局長が車椅子マラソンに出場
 10月29日、大分県庁前スタートの「大分国際車椅子マラソン大会」に、ナルク大分の末長茂樹事務局長が出場した。
 さわやかな秋空が広がる絶好のコンディションの中、出発の花火が上がるとあっという間に選手の姿が見え、そのパワー溢れる姿とスピード感に圧倒される。 渾身の力で坂を乗り越えようとする姿には応援の人たちは涙ぐむほどの感動を覚えた。 彼は軽い障害の組に出場したが、惜しくも完走を逃した。過酷とも思えるこのレースにあえて挑戦した彼の心意気に、ナルク大分の有志12人は声を限りに応援した。
                                       (大分・吉田志津子) 

            男の料理教室 特別例会で腕をふるう 
びわこ湖西は11月6日、大津市のコミュニティセンターで特別例会を開いた。普段の例会に同好会の入会勧誘を加味した文化祭的例会で編み物、押し花、俳句、フリーピンポン等の同好会が作品を展示したり、プレイの実演をしたり、日頃の活動をご披露した。昼には男の料理教室の会員が腕によりをかけて打った蕎麦をふるまい、これまた一味違った例会となった。                           (びわこ湖西・池本盛雄)
 
              

              都城が本格的に活動開始
 
11月4日、「ふれあい野菜市場」が無事オープンした。
 これはナルク都城がシャッターの下りている商店街の店を1軒でも減らそうという意図で始めた運動で、計画してから1年を要した。契約農家から朝採れの新鮮な野菜を直接届けてもらい販売するのが人気になっている。身障者の「職場確保」という自立支援の一環でもあるため、支援の輪は行政をはじめ各方面に伸びている。ナルク都城の本格活動の第1号でもある。                                 (都城・山田洋一)
生涯学習センター ニュース
@寝ころんで筋トレ
      介護予防出前講座
          腰痛・膝痛が治る
    岡山日生拠点・奥本
      0669-72-2023
A劇団ナルク
 2、4金15時30分 産業創造館15F
 楽しい喜劇稽古中  男女団員大募集
 
     問合せ 本部・田邊
BJ&Bコーラス
  第2、4金 13時 産業創造館15F 
   7月の5周年記念 公演目指し
                    特訓中
C司馬「街道を行く」 大寒の洛東を歩く
         1月28日(日)
              問合せ 本部・藤岡
D口腔ケア出前講座
       認知症・嚥下予防
       ウエルテック社協賛
           問合せ 本部・ 中島
Eケアメイク出前講座 
    パピリオ化粧 品協賛
 
    問合せ  本部・安藤
              おもしろ京都学
  京の座禅(一)
 南禅寺の僧侶は冬でも素足に草鞋で、大声を上げながら托鉢をする。その行動はきびきびしていて隙がない。これは日頃の座禅の賜物。
 座禅は日頃私たちが行っている吸気中心の呼吸ではなく呼気中心の腹式呼吸を行う。腹式呼吸は息を全て吐ききるので腹筋の力が鍛えられる。座禅では線香が燃え尽きるまでその呼吸法を行うので有酸素運動と同じく心身をリラックスさせる効果もあるという。
              拠点リレー訪問 22 
                ナルクはちのへ(ゆいっこ)訪問記
 10月初旬、東北新幹線に乗って大阪からたった7時間で終点八戸駅に着きました。便利になったものです。大阪ではまだ夏の名残が残っていましたがやはり青森県となると紅葉が落ちてしまっていて日本列島の季節の多様さを感じながら下車。
歴史と自然,環境に恵まれた八戸
 八戸市は青森県の南部に位置し、義経にまつわる伝説が数多く言い伝えられている歴史のあるところ。漁業、製鉄、製紙などの産業の歴史も古く三沢基地でも有名です。
 このように自然や環境に恵まれた八戸市で平成12年5月に68番目の拠点としてナルクはちのへは生まれました。
 現在は117名、79所帯、時間預託活動はほぼ一ヵ月100時間となりました。

 ライフ・ボランティア・プラン
 全会員一人一人がボランティア活動・研修会・レクリエーションに参加し,それによって全会員が生き甲斐とやりがいを創造していくことを基本としています。
 類家和吾郎代表、菊池アヤ子、中村公子副代表、樋口シゲ事務局長はじめ運営委員の皆さんはそろって元気一杯。和気藹々とした雰囲気を代表が醸し出しています。
 ナルクはちのへは発足当初から会員の方のご好意で市内の便利な所に駐車場付きの広い事務所を確保されています。その中に会員持ち寄りの机、ソファー、パソコン,ファックスなどを整備、事務所当番もできています。これがライフ・ボランティア・プランの大きな支えですね。
 

特徴のある活動
  会員の家族の介助

 会員家族の介助を皆の協力で進めて感謝されています。今後ますます広げる予定とのこと。

 ナルク農園と収穫祭
 会員の方に提供していただいたナルク農園をみんなで耕し秋に収穫祭。
 今回の取材が丁度収穫祭に間に合いました。収穫した大根やネギなどを材料にお料理教室を開催。その料理を頂き歓談しながら会員の方の篠笛合奏、南部昔語りを聞くという楽しい行事でした。 このほか新年会、お雛さま会など様々です。

 パークゴルフで元気一杯
 パークゴルフってご存知ですか。グラウンドゴルフに似ていますが芝生のコースを造って行う点が大きく違って自然に中でのプレーが人気のようです,北海道で始まったスポーツで、北海道に800コース,他県に100コースあります。八戸では代表が中心になって時にはパークゴルフ花見会の人たちと一緒に八戸名物のセンベイ汁を囲みながらプレーを楽しんでいるようでした。また高齢者の生涯スポーツとしてコース設置のため八戸パークゴルフ協会の署名運動に参加し、八戸市への働きかけもしておられました。

 高齢のご夫婦や独り住まいの方におせち料理を作って配ります。
 食堂経営をしている男性会員の方の提案から16年暮れにおせち作りをはじめたそうです。
今年も八戸社協の援助を受け、公民館をお借りして約40名の会員位が50セットのおせち作りに挑戦します。高齢者の方、一人暮らしの方々から大変感謝されており、地域の行政との協働がさらに広がっていくことでしょう。
 
 多士済々、とくに女性が「ごうじょっぱり」

 いい意味で女性が頑固で働き者(=ごうじょっぱり)だと家庭は円満です。、ナルクはちのへの女性は仕事や技能を持ってナルク活動をしている人が多いのが特徴です。パソコン教室の経営,シンポジウム講師、FM放送の仕事、料理指導、篠笛演奏,昔語りなど多彩な能力を持っておられます。
 この力が今後のナルクはちのへを大きく育てる原動力になる事を確信しました。
                                            (野村文夫)

               

2007年1月号 4面
               読者の広場
 
          さんま 

    今夜のおかずはお魚にしよう
    さしみがいいのか
    鯖のみそ煮がいいのか          

             秋だから
             サンマの塩焼きも美味しそうだ
             売り場の台の上に
             並べてあるお魚を眺める
    
    ふと耳元で小さな声がする
    「サンマを焼くってこと 
    私を火で焼くことなの」
    サンマは 半分身を起こして言った   
             
             あれっ
             ハッと我に返ると
             サンマは何事もなく 長く横になって
    
    わたしは魚売り場を足早に去り
    今日はお肉にしようと
    お肉売り場の方に向かった
                                    由希 (びわこ湖西)
     道路運送法による登録又は許可を
           必要としない助け合い移送の類型

          2006年9月29日
             さわやか福祉財団理事長
                         堀田 力

 1 本日付で国土交通省の旅客課長は、各地方運輸局自動車交通部長及び沖縄総合事務局運輸部長に宛て、「道路運送法における登録又は許可を要しない運送の態様について」と題する事務連絡文書を発出しました。
 この事務連絡文書により、当財団が、NPO法人ニッポン・アクティブライフ・クラブなどと協力して国土交通省に対し働きかけてきた「自由に行うことのできる助け合い移送の類型の確認」が実現しました。
 2 この事務連絡文書により登録又は許可を要せず、自由に行えることが確認された助け合い移送の類型は次の通りです。

[A類型] 
 助け合い移送に対して支払われる対価の類が実際の運送に要したガソリン代、道路使用量、駐車場代に限定されている類型
(解説)
 国土交通省は依然として、運送に対して何らかの金品を受領すれば、有償運送として取り締まりの対象になるという解釈に立っていますが、従来「任意の謝礼」としての金品の受領は例外としていました。今回これに加えて「任意の助け合い等による移送制約者の移送等の活動に対して支払われる対価の額が、実際の運送に要したガソリン代、道路使用料、駐車場代に限定されている場合」を「社会通念」に照らし、登録不要という見解を示しました。

[B類型]
 助け合い移送に対する謝礼を時間通貨の交付によって表す類型

[C類型]
 団体が外出支援を含む各種のふれあい、助け合いの活動を行っており、団体又は個人の自家用車による移送が外出支援の一つの手段として行われている場合において、活動に対する謝礼金の基準額が定められているが、その額が移送をした場合であると否とに関わらず同額である類型
(解説)ふれあいボランティア活動に対する謝礼金(時間預託の場合を含む)の基準額は連携団体の場合、最低賃金以下に設定されているので、これが運送の対価を兼ねることはあり得ません。従って運送は対価無しに行われるので有償ではありません。

[D類型]
 団体又は個人の自家用車(福祉車両、セダン等)を用いて会員のためデイサービス等への移送を行う運転者が、団体から給与、報酬、謝礼等を受け取り、また団体がガソリン代を負担している場合であっても、利用会員から移送に対応する対価を受け取らない類型
3 事務連絡文書では明示されていませんが、その趣旨から自由に行えると解される助け合い移送の類型は次の通りです。

[E類型]

 団体が外出支援を含む各種のふれあい・助け合いの活動を行っており、団体又は個人の自家用車による移送が外出支援の一つの手段として行われる場合において、活動に対する謝礼金の基準額のほか、運送に対する実費を負担する基準額が定められているものの、その実費がガソリン代、道路使用料、駐車場代にとどまっている類型

[F類型]
 D類型の場合であって、利用会員からガソリン代、道路使用料、及び駐車場代の範囲で実費を受領する類型

(ナルク本部の解説)
 ナルクの移送はAに該当します。我々は5月に国会まで出向き、統一請願行動を起こしましたが、この堀田理事長の文書の通りに一応の決着を見ましたのでお知らせします。
                                 (副会長・田邊榮一郎)
                     北から南から
 かずさ
 実りの秋11月4日、花壇・菜園同好会は、君津緩衝緑地キャプ場で、「さつまいも収穫祭」を行った
 この会は会員間の交流を深め、土に親しみ収穫を祝うことを目的に5月に発足した。最初は手っ取り早く、手がかからないで収穫が確実にできるサツマイモを選択した。早速6月にさつまいもの苗を植えつけた。苗は順調に成長し、途中で3回の除草、蔓返しを行い秋の収穫期をむかえた。10月中旬にためし掘りを行うと手ごたえは十分だったので、待望の芋ほりを行った。
 当日は、子ども5人を含む会員34人は、秋の澄み切った青空の下、4つの窯「石焼いも窯」「トン汁窯」「ホイル焼きいも窯」「薄焼きいも窯」を担当し、おいしい焼きイモ類ができ上がり、熱々の芋をほおばった。食後は定番のビンゴゲーム、景品は取れたてサツマイモ、お腹も心も「満腹」。みんな仲良く実りの秋を堪能した一日だった。
 
 高槻・島本 摂津峡クリーンアップ
 11月12日、紅葉の始まった北摂の景勝地「摂津峡」と桜公園の清掃活動を行った。
伝統的この行事も21回目となり、この日も23名が参加した。清掃活動の強化で近年ゴミの量は減っているのはうれしいこと。作業の後は近くの「美人湯・祥風苑」で食事と入浴でリラックス。

 寝屋川・四条畷                 
 「大人になったらぜひナルク」 10月28、29日、「2006フェット・エスポアール」が開催された。屋台村部会にうどん店を出店。秋晴れのもと、うどん店には会員56人
(延べ79人)が手伝い、大きなトラブルもなく楽しみながら成功裡に終了した。大勢の会員の協力に感謝。ギャラリー部会では写真展に多くの作品の出展があり、参加の皆さんに喜んでいただいた。来店した小学生の素朴な質問、「ナルクのうどんって何が入っているの?」「揚げと蒲鉾とネギのきつねうどんです!」=写真。「大人になったらぜひナルクに入会してくださいね!」

 堺 雨の中のウオーキング
 11月18日、参加者12人は嵐山方面に出発した。電車を降りると予報通り、晩秋の雨だった。濡れて歩くほどの色気もなく、したたり落ちる滴を友に嵐山から清滝、高尾コース約13キロのスタートとなった。雨に洗われた渡月橋を過ぎ、天気ならば一層美しいと思われる紅葉を楽しむ余裕を持ちながら、ひたすら高尾を目指し歩いた。雨とはいえ、日曜日のこと、このコースの有名寺院の化野念仏寺、神護寺等々では雨に負けない参詣の方々を多く見た。当方は時間が気になるため、素通りで高尾までの道のりを歩いた。
 
 神戸 ふれあい遠足
 10月17・18日の両日、「サンライフ魚崎デイサービス」利用の皆さんと、花鳥園へ車椅子などで3名ずつ参加した。ベコニアの花いっぱいの下で、洒落たお重の弁当(栗ご飯)を食べた後、早速園内を散策。国内最大規模の池に色とりどりのスイレンが咲いている。鳥と遊べるふれ合いの空間では、手に乗って餌をねだる小鳥に餌を与え、フクロウとのふれ合いコーナでは、日本では見られない珍しいフクロウを見学し、フクロウの飛行ショーを見た。花と鳥に囲まれて、童心に帰ったかのような明るい皆の笑顔を見ていると、私たちも幸せを貰っている思いがして、誰もが心を和ませた大変楽しい一日だった。
 土佐・安田 僕もボランティアしているよ! 近年の核家族化に伴い、仕事をしている両親にとっては、おじいちゃん、おばあちゃん達の応援が得られず、子育てが大変な状況。ナルク会員は、安田市のボランティアセンターに設けられた「デイサービスセンターたいよう」で働く看護師やお母さん方の子育ての手助けを週2〜3回している。その中に快里くん(1歳6ヵ月)がいる。彼はこのセンターの人気者で、ここに来ているお年寄りの心を大変和ませてくれている。快里くんは小さくてもちゃんとボランティアをしてくれている。人と人との交わりの中で、お互いに支え、支えられ、これこそナルクの理念。

 福岡 ケアメイクサービス (南地区ケアメイクメンバー)
 ホームの玄関を入る時は、メークを希望してくれる人がいるかしら?と不安であったが、「シワが目立たないように・・」「10歳若く見えるようにお願いします」と張り切って椅子に座られる人が来てヤレヤレ。思わず踊り出す95歳のご婦人からスタート。それからは希望者が続出!待時間にハンドマッサージをすると、「気持ちいいね〜」との声。私たちも腕によりを掛けてメークを終了。薄化粧ながら明るく華やかさを感じる仕上がりにニッコリ、それを見た施設長が「こんなに明るいみんなの顔は久しぶり。ぜひ他の施設でもお願いします」と嬉しい反応だった。